リハビリ楽しく 小物作り パーキンソン病患者 病院で作品展

西日本新聞

 福西会南病院(福岡市早良区早良1丁目)を訪れると、院内で「ミニ展示会」が催されていた。ビーズを素材とするストラップ、コースター、バッグ、切り絵など数十点が展示されている。出品したのはパーキンソン病患者の4人。いずれも手作りという。

 パーキンソン病は国の指定難病。原因不明で、効果的な治療法は確立されていない。症状は手の震えや動作緩慢、姿勢保持障害など。「手先の動きも鈍くなっていくため、常に手先を動かして、その進行を遅らせることが大事。このような作品作りは患者さんにとって大切なリハビリなのです」と看護部長の財津幸子さん。

 ただパーキンソン病との闘いは長期戦になるだけに全国パーキンソン病友の会福岡県支部前支部長で名誉会長の徳永武重さん(82)は「リハビリも楽しくなければ」と話す。

 徳永さんも出品者の1人。歩行訓練を集中的に受けるため7月上旬からこの病院に入院しており、やはり入院していた下川フミ子さん(78)からビーズ素材のネックレスをプレゼントされたのを機に、今回のストラップ作りに挑戦。「ビーズ細工なんて自分の柄ではないと思ったが、やってみると意外にも上手に作ることができた」ことから熱中。米粒ほどの大きさのビーズを震える指でつかみ、もう一つの手で銅線をつまんで、ビーズの穴に通すなどして仕上げている。「ストラップ一つ作るのに30分ぐらいかかる。それでも、多いときには1日10個ぐらいは作る。完成品は看護師さんやヘルパーさんにプレゼントしている。『きれい』と喜ばれるので、ますます張り切ってしまう」

 徳永さんは約16年間続けた支部長を今年3月に勇退。それまでは支部長の仕事としてパソコンで文章を書くことが多く、それが手先のリハビリになっていた。「それがなくなってもすぐに、ビーズという新たな『闘病の友』を見つけることができた」と前向きに話す。

 他の3人は、毛編みのコースターや携帯電話入れ、小物入れを出品した下川さん▽原画を模写した切り絵をカッターで仕上げる石井榮三さん(72)▽畳のへりを素材としたバッグやレジン(樹脂)で作ったアクセサリーを展示する太田垣安希さん(43)。

 ミニ展示会は4人だけでなく、他のパーキンソン病患者の励みにもなればとの思いも込めて企画された。自由に見学できる。9月末まで。=2015/09/04付 西日本新聞朝刊=

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