さまざまな冬越し 変化しない環境が好き

西日本新聞

 寒い冬でも、昆虫たちは卵、幼虫、さなぎ、成虫といったさまざまなかたちで、どこかの場所で過ごしています。

 今回、昨年の冬に続いて、別の昆虫たちの冬越しスタイルを紹介します。昆虫たちは、秋になってそろそろ冬支度をしなければならないころになると、まずその場所を探さなければなりません。

 変温動物である昆虫は、そのときどきの気温の変化に合わせて体温を調節できないので、一日のうちで日が当たったり当たらなかったりと気温が大きく変化しない場所を選びます。たとえば、日が当たらない木の皮の下や穴の中、枯れ草や落ち葉の中、石の下などです。

 そして、そんな場所で次に暖かい春がくるまで、じっと静かに休んでいます。真冬であっても、特に暖かい日があったりすると、浮かれ出てきたように、日なたで日光浴をしているチョウの姿を見ることがあります。ですが、昆虫たちにとっては、暖かかったり寒かったりというように、あまり変化しない環境が好ましいのです。

 しかし、この頃のように地球の温暖化が進みつつある中では、昆虫たちの世界にもかなりの影響が出てきているのではないかと思います。暖かいからと、うっかり活動を始めたりすると、花が咲いてなくて蜜も取れないし、必要な食事が取れないとなれば、体力を消耗して死んでしまうことになるでしょう。


=2016/03/15付 西日本新聞朝刊=

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