共通投票所 九州はゼロ 各自治体 費用負担に懸念

西日本新聞

 各種選挙の投票率アップを狙い、本来の投票所以外に駅やショッピングセンターなどでも投票できる「共通投票所」を今夏の参院選で設ける市町村が、九州ではゼロとなる見通しとなった。唯一、設置を検討していた長崎県島原市が見送りを決めたため。九州の自治体からは二重投票防止に必要な費用面などでの負担を懸念する声が聞かれる。

 「買い物ついでというと語弊はあるが、気軽に投票してもらえると思ったんですが…」。島原市選管の担当者はこう語る。市内のショッピングセンターに共通投票所を置くことを検討していたが、ほかの投票所と通信回線で結んで投票状況をチェックするシステム整備が間に合わず、参院選での設置は見送った。

 これまで、投開票日に投票できるのは最寄りの小学校や公民館など指定の投票所だけに限られていた。6月19日の改正公選法施行で、駅など同じ市区町村内の人が集まる場所に共通投票所を置き、どちらでも投票できるようになったが、市町村には「費用対効果を見極めたい」(福岡市選管)などと模様眺めムードが漂う。

 全国では、青森県平川市と長野県高森町が設置を決め、北海道函館市も設置の方針。平川市の試算では、市内23カ所の指定投票所と暗号化したデータをやりとりする新たなシステムの導入費や人件費などで約480万円の費用がかかり、約300万円は国の補助を見込む。

 福岡県内では60市町村のうち10市町村が参院選後の設置に向けて検討中。先行自治体の動向をにらみながら可否を判断することになりそうだ。

=2016/05/30付 西日本新聞朝刊=

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