各陣営、本格始動 政権評価巡り各地で論戦

西日本新聞

 通常国会の閉会で、参院選の九州7選挙区の立候補予定者は事実上の選挙戦に突入した。六つの改選1人区すべてが自民候補と野党統一候補の激突構図となる中、安倍晋三首相が消費税増税の再延期を発表。政権運営やアベノミクスの評価を巡る論戦は早くも過熱気味だ。

 佐賀選挙区の自民現職は地元入りが夜にずれこみ、スタッフがメールで指示を仰ぎながら選挙戦略を練った。野党候補の一本化が前日に成立。陣営は「ようやく相手の態勢も定まった。本人も明日から地元に張り付く。アクセルを踏み込んでいきたい」と力を込めた。

 大分市で夜に開かれた支持労組の集会に駆け付けたのは、大分選挙区の民進現職。「消費税増税延期も解散しないことも、官邸の独断で決めてしまう。自民党の中ですら横暴すぎるという声が出ている。暴走を止める夏にしたい」と政権批判のボルテージを上げた。

 全国で最初に野党共闘が成立した熊本選挙区の無所属新人は、熊本地震の被災地の大津町で街頭演説。弁護士として被災者の法律相談に応じてきた経験を交え「今の支援制度では、たくさんの被災者が切り捨てられてしまう」と主張した。

 1人区と対照的に、8人が3議席を争う混戦が見込まれる福岡選挙区。消費税増税の再延期には、それぞれの立場がにじんだ。

 福岡県朝倉市で講演した公明新人は、取材に対し「社会保障の充実を重視する党の立場は変わらない」と野党側の批判をけん制。共産新人はJR博多駅前のつじ立ちで「2度目の増税延期。世界経済を理由にしているが、あまりにも無責任」と声を上げ、同県田川市で支持者回りを重ねた社民新人も「アベノミクスの失敗は明らか」と訴えた。

 県庁での立候補予定者説明会に出席したおおさか維新の新人は「今はデフレ脱却を優先すべきだ。身を切る改革の前に増税するのは論外だ」。日本のこころの新人は福岡市・天神の公園で「一定の評価はするが、2年半の延期では景気回復は見込めない」と演説した。

=2016/06/02付 西日本新聞朝刊=

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