啓発 知恵絞る選管

西日本新聞

 「18歳選挙権」が始まる7月の参院選に向けて若者にもっと選挙に関心を持ってもらおうと、県や市町村の選挙管理委員会があの手この手の啓発活動を企画している。3年前の参院選福岡選挙区では若者(20~24歳)の投票率が3割を切った。ガールズバンド、ダイレクトメッセージ、漫画…。1票を得たばかりの有権者を振り向かせるため知恵を絞る。

 ■ガールズバンド起用

 「18歳選挙権」をアピールしようと、県選管は高校生7人によるガールズバンド「KANIKAPILA(カニカピラ)」が出演する啓発イベントを11日、福岡市・天神の岩田屋本店本館前広場で開く。

 カニカピラはハワイ語で「音楽を奏でよう」という意味。2013年5月に久留米市で結成され、曲が人気アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のエンディングテーマに採用された。7人は16、17歳。ボーカル&ウクレレ&ギターのYOSHIKAさんは参院選投票日の2週間後に選挙権を得る。

 イベントは午後1時と同3時開始の計2回。司会者が投票方法や選挙権年齢に関するクイズを出し、カニカピラのメンバーが回答するほか、カニカピラが楽曲を披露し、来場者に好きな曲を投票してもらう「模擬投票」も予定している。

 ■大学生を立会人に

 大牟田市選管はこれまでは人生経験豊かな50~70代が多かった期日前投票所の立会人に初めて大学生を起用する。5月、市内にある帝京大福岡医療技術学部に立会人を務める学生の推薦を依頼した。「学生の間で話題になり、友人などが投票所に足を運ぶきっかけになれば」と同市選管。人数や期間は学生の希望を聞いて決めるという。

 また、これまで市役所1カ所だけだった期日前投票所を7月4~9日の6日間、西鉄新栄町駅近くにあり、学生や子育て世代の利用が多い多目的交流施設「えるる」にも設置。

 古賀市選管も投開票日前の2日間、同市最大のスーパー「サンリブ古賀」店内に期日前投票所を設ける。

 ■入場券にメッセージ

 若者に直接、投票を呼びかけようとする自治体は多い。北九州市選管は参院選で18歳と19歳の有権者(約1万8千人)に郵送する投票所入場整理券に、投票を促すメッセージを入れる予定。

 内容は検討中だが「スペースの制約もあるので、『初めての選挙。投票に行きましょう』のような簡単な文面になるだろう」と担当者。

 久留米市選管は18歳選挙権で新たに投票権を得る18、19歳(約6千人)に啓発用の特製チラシを送った。これまでは市民が20歳になるたびに送っていたが、今回は新有権者が多く誕生するため、表現を変更して送るという。

 飯塚市選管は18、19歳約3800人に、投票を呼び掛けるダイレクトメールを郵送する予定。新宮町選管も18、19歳の約540人に選挙の仕組みや投票の方法などを解説するチラシの郵送を検討している。

 ■漫画の特設コーナー

 若い世代の来館者が多い北九州市漫画ミュージアム(同市小倉北区)では参院選の投票日まで、選挙・政治に関する漫画の特設コーナーが開設されている。

 若者に政治や選挙への関心を高めてもらおうと、同市選管と同館が企画した。弘兼憲史さんの「加治隆介の議」といった人気作品や、アダム・スミスの「国富論」などの解説漫画を含む35タイトルを展示。閲覧もできる。

=2016/06/10付 西日本新聞朝刊=

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