安倍首相、対抗意識むき出し 「相手は共産、民進連合」

西日本新聞

 「相手は共産、民進の連合候補」「野党にまとまった政策はない」-。22日の参院選公示を前に13日、大分選挙区(改選数1)の立候補予定者の応援に駆け付けた安倍晋三首相は、九州の1人区で唯一の民進現職への対抗意識をむき出しにした。アベノミクスの推進や政権発足後3年半の実績を強調し、野党批判を繰り広げた一方で、悲願の憲法改正には触れなかった。

 13日午前、大分市のホテルで講演した安倍首相は「選挙の最大のテーマは経済政策。(民進の前身である)民主党時代に雇用は10万人減った」と指摘した上で「アベノミクスは道半ば。やるべき事はこの道をしっかり進むこと」と訴えた。

 1人区の野党議席を「全てひっくり返す」(自民党関係者)ことを最重要課題とする安倍首相。大分市中心部でも約2500人(自民県連発表)を前に「日本の平和と安全を共産、民進に託すのか、自公に託すかを決める選挙だ」と声を張り上げ、共産が支援する相手候補を当てこすった。

 安倍首相が演説で「共産」にたびたび触れるのは、野党共闘への危機感の裏返しでもある。会場では「野党は批判ばかりで建設的な意見がない」(80代女性)「自民が勝たないと共産が力を持つ」(60代男性)などの声もあり、首相の戦略も功を奏したようだが、集まった聴衆は「ほとんどが動員」と自民県議。

 大分、別府両市で行った3回の演説では結局、憲法改正には一言も触れずじまい。参院選に勝利して3分の2以上の議席を確保した上で改憲発議につなげたい思惑を隠したまま、首相は次の遊説先に向かった。

=2016/06/14付 西日本新聞朝刊=

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