“看板”消え発信力に影 おおさか維新 松井代表 福岡で演説

西日本新聞

 かつて第三極ブームをけん引し、内部分裂も経験したおおさか維新の会が、参院選に向け九州での浸透を目指している。党代表の松井一郎大阪府知事は17日、福岡市で街頭演説し、九州で唯一の公認候補を擁立する福岡選挙区(改選数3)をてこ入れした。ただ、圧倒的な発信力を誇った橋下徹前大阪市長は政界を引退。「一枚看板」が表舞台から消え、有権者へのアピール力に不安ものぞく。

 「彼には維新スピリッツが染み込んでいる。力を貸してやってほしい」。松井氏は福岡市・天神での街頭演説で、擁立する新人候補への支持を訴えた。

 橋下氏が来援した3年前の前回参院選は500人以上が詰め掛けたが、この日の演説に足を止める人はまばら。「橋下氏は『止める、聞かせる、納得させる』が完璧だった。人気と影響力を再確認した」。党関係者は苦笑した。

 党内のごたごたが影を落とし、参院選の候補者選考は難航した。「維新って民進になったんじゃないの?」。福岡県内の地方議員は支持者の何げない一言に言葉を失った。5人から断られ、党本部は大阪府出身の会社員を送り込んだ。

 「大阪で成し遂げた改革を福岡でも実現する」。新人は繁華街でマイクを握るが「改革のイメージも橋下氏の強烈な発信力があってこそ」(陣営関係者)。5月中旬、福岡市で開いたパーティーは橋下氏が講師を務めたが、新人とのツーショット写真は所属する芸能事務所が撮影を認めず、もどかしさが募る。

 九州の地方議員は福岡、大分両県に計7人。大阪市議も福岡入りし、新人の活動を支える。関係者が注目するのは舛添要一東京都知事の辞職に伴う都知事選。福岡県内の党関係者は「橋下さんが手を挙げてくれたら、維新への期待感が盛り上がる。早く政治の世界に戻って、援護射撃してほしい」と切望する。

=2016/06/18付 西日本新聞朝刊=

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