製薬会社の方 入院体験を 福岡の精神科病院 「患者を知って」

西日本新聞

 精神科病院である「雁の巣病院」(福岡市東区、精神病床264床、一般病床29床)は、製薬会社社員などを対象に「入院体験研修」の機会を提供している。全国でも珍しい取り組みという。

 提供開始は2年前。利用者には1泊2日や2泊3日の日程で病院で過ごしてもらう。その間、統合失調症など精神疾患で入院する患者に精神科医と一緒に向き合ってもらったり、精神科医や看護師など病院スタッフと意見交換してもらったりする。精神疾患の治療法の一つである「森田療法」を体験して学んでもらう機会もあるという。

 発案したのは佐伯祐一医療部長。「精神疾患の薬の開発や販売に携わっていながら、患者さんに直接会ったことがない人が多いことを知り、素朴にびっくりした。それが企画のきっかけ」と話す。その上で「精神疾患の症状や苦しさに直接触れた経験がなくて、良質の薬を届けようという意欲をどれほど持てるでしょうか。やはり体験することが大事だと思う」と訴える。

 利用料は1日1万円。これまでに2件計8人が体験したという。佐伯氏は「病院としての本業が優先なので、いつでも受け入れられるわけではないが、精神疾患の患者さんのことをよく知らない製薬会社の人は、ぜひ利用してほしい」と話す。問い合わせは雁の巣病院=092(606)2861。


=2016/06/25付 西日本新聞朝刊=

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