「自民王国」過去1敗 野党一本化の効果は未知数 佐賀選挙区 データ分析

西日本新聞

 10日投票に向けて最終盤を迎えた第24回参院選。佐賀選挙区(改選数1)の過去のデータをひもとくと、全国的にも注目された補選や「年金問題」の逆風を受けて自民党の連勝が止まった歴史的選挙もあった。1995年以降の参院選から選挙区の特徴を探る。

 県内初の「保守分裂選挙」は大塚清次郎議員の死去に伴う95年の参院補選だった。自民、新進、社会、共産の4人が争い、自民党の岩永浩美氏と建設官僚だった新進党の天本俊正氏が激突。保守票は割れ、県農政協議会も自主投票になった。結果は党本部主導で分厚い組織戦を展開した岩永氏が初当選した。

 佐賀選挙区の自民、民主(現民進)対決は2001年参院選から。以降、これまで自民党が4勝1敗で手堅さが目立つ。04年参院選は年金問題で自民党に逆風が吹き荒れたが、岩永氏が総力戦で民主党の川崎稔氏の猛追をかわし、補選も含めた「自民20連勝」を達成した。

 その連勝は第1次安倍晋三内閣の07年参院選で再挑戦した民主党の川崎氏が止めた。民主唯一の1勝で自民党は59年以来独占してきた佐賀選挙区の議席を失った。川崎氏は「自民王国」の牙城だった郡部にも支持を広げることに成功した。

 04年と07年の参院選は、都市部の盛り上がりだけでは当選は到底望めない佐賀選挙区の特徴が表れた選挙でもあった。

 2010年参院選は公共事業を絞り、消費税増税を持ち出した民主党政権への批判もあって自民党の福岡資麿氏が大勝した。自民にとっては12年衆院選での政権奪還につながる足場となった。13年参院選も自民党の山下雄平氏が初当選し、07年の参院選で失った議席を取り戻し「王国復活」を印象付けた。

 補選を含めた過去7回の参院選で、当選者の最多得票は10年の25万6673票、最少は95年の18万4031票。落選者の最多は07年の18万9212票だった。

 7回のうち今回と同じ立候補者数3人は04年と07年、10年の3回があり、いずれも自民、民主、共産の構図だった。今回の民進、共産の野党候補一本化が、結果にどう表れるのかは未知数だ。

=2016/07/08付 西日本新聞朝刊=

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