復興への期待自民に 松村氏、大勝3選

西日本新聞

 参院選熊本選挙区(改選数1)は10日投票、即日開票され、自民現職の松村祥史氏(52)が、野党統一候補で無所属新人の阿部広美氏(49)ら3人を大きく引き離し、3選を果たした。全国に先駆けて野党統一候補が実現し、激しい政策論争が展開されると予想されたが、公示2カ月前に熊本地震が発生して状況が一変。松村氏は政権与党として復旧復興に全力を尽くす姿勢を強調し、序盤からの優位な情勢を保ち続けた。阿部氏は、復旧復興面では与党側と政策の明確な違いを打ち出せず、安倍政権の経済政策アベノミクスへの批判や安全保障法制廃止などの訴えは埋没。政治団体「幸福実現党」新人の木下順子氏(57)、政治団体「支持政党なし」新人の本藤哲哉氏(62)はともに伸び悩んだ。投票率は51・46%で、過去最低だった前回2013年の52・30%をさらに下回った。

 「多くの声が結集したおかげで勝利できた。皆さんの声を国政にしっかり反映させる」。3選を決めた自民現職の松村祥史氏は、益城町の事務所に集まった支持者たちに囲まれ、一人一人と握手を繰り返した。

 熊本地震の影響で、過去2回の選挙戦とは戦略を大きく変えた。常に防災服を着て活動。被害の大きかった地区では、たすきを外して被災者から要望を聞くことに徹し、選挙の話には極力触れないようにした。

 「野党統一候補には絶対に負けられない」(党県連幹部)と、震災下でも通常の国政選挙と同様に500超の友好団体などからの推薦を受け、組織選挙を展開。県議など系列地方議員もフル回転した。連立を組む公明党も全面支援した。

 会社経営の経験から、特に被災した中小企業の苦境に思いを寄せ、「復興は自らの役目」と言い切る。被害の大きかった健軍商店街(熊本市東区)では第一声を上げ、選挙戦終盤には復旧が進む子飼商店街(同市中央区)を歩き、商店主らの声に直接耳を傾けた。

 「ちゅうちょなく復興が進むよう、(地元への)財政措置についての議論を進めていきたい」と誓った。

=2016/07/11付 西日本新聞朝刊=

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