部活動(3)やりがい 4年後どうなっているか

西日本新聞

 慌ただしい夏休みがもう終わろうとしている。
 
 中学校では夏休みに入るころ、中体連の大会が本格化。県大会、九州大会へと勝ち進めば、もうお盆。顧問教員も指導や引率に追われる。

 盆休みが終わると、教員たちは研修に追われ、2学期の準備も始まる。福岡市の中学校では学習内容の増加に対応し、今年から夏休みが5日短縮。生徒も教員もより忙しくなった。

 福岡市内のある中学校長(58)は顔を曇らせる。「私たちの時代も休みはお盆くらいですよ。それは教師の宿命。でも、同じ多忙でも、昔と今では多忙感が違ってきている」

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 この中学校の部活加入率は市平均(約70%)を上回る85%。文武両道を掲げ、県内有数の進学校への進学率も高い。

 だが、この中学校には毎年、部活動へのクレームも寄せられる。保護者からは「顧問の指導に納得できない」「うちの子はなぜレギュラーじゃないのか」。地域からも「部活動の時間が長すぎる」。

 校長は「かつては、保護者や生徒から感謝され、信頼関係も培われ、指導の好循環にもつながった。だから教師もやりがいを感じ、疲れも吹っ飛んだ。でも今は『何でそこまでするんですか』と言う保護者もおられますからね。そりゃあ、疲れますよ」と話す。

 自由と規律、心身の鍛錬、チームに学ぶ…。教育の一環としての部活動の位置づけについて、校長の信念に揺るぎはない。教員たちも、出産や介護、家庭の事情を抱えながらもカバーし合い、指導を続けている。だが、その評価はかつてとは違ってきている。

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 次の東京五輪が開催される4年後、部活動の姿はどうなっているだろう。1日公表された、2020年度から小中高校で順次導入される新学習指導要領の中間報告を読みながら、考え込んでしまう。

 学力強化に向け、授業改革ラッシュ。生徒も先生も、学び方を工夫し、もっと学べという。そのころ、この部活動という学びの場は、どうなっているのか。今でさえ、生徒も先生も手いっぱいなのに。

 

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