部活動(4)読者の声 「勉強とは違う学びの場」

西日本新聞

 8月は「部活動」をテーマにリポートした。読者から寄せられたメール、ファクス、手紙はいずれも長文だった。そのエッセンスを紹介すると-。
 
 中学3年の娘の母親は「娘は3年間の部活で、学年やクラスを超えた仲間と頑張り、本当に大切なことを学んだと思う。勉強とは違う、でも勉強と同じぐらい大切なことを」。そのうえで「先生たちの多忙さもよく分かる。子どもたちのためにも、学校内や学校と地域の役割分担を見直し、先生の負担軽減につなげてほしい」とメールを寄せた。

 「親は直接、顧問の先生に意見は言えない。子どもは、人質のようなものだから」。そう手紙につづったのは、中学生の息子を持つ母親。息子が入部する部活動の顧問は経験者。熱心な指導には頭が下がるが、「定期試験の前ですら、休みがない」。遠征試合費用を含めた部費は年間十数万円。「自由参加とはいえ、わが子に『お金がないから参加できません』とは言わせられない」。親子の悲鳴のようだった。

 40代後半の中学校教員を夫に持つ妻は「夫が顧問を務める部活動では、土日に練習試合もあり、休めない。病気になるかどうかの瀬戸際のように見える。教員の専門性や体力にも配慮してもらいたい。何もかも教師が背負うのは、もうやめませんか」。部活動を学校だけではなく、自治体も関与して運営する新たな仕組みを求めた。

 ファクスを送ってくれたピアノ講師の女性(48)は教育大の卒業生。同級生だった中学校教諭から、部活動負担の悩みを聞くという。打開策として「専門性や経験がある地域の人材をもっと生かせないか」。

   ◇   ◇

 教員負担軽減のため、文部科学省も外部指導員の活用を検討している。だが、息子が通う中学校の野球部で数年前まで外部指導員を務めていた男性は「指導員としての立ち位置」に悩んだという。

 「練習の裏方を支え、試合では審判を務め、生徒を励ました。でも、顧問の先生にもプライドがあるのでしょうか、相談してくれない。自分なりにアドバイスしたいこともあったけれど」。外部指導員と教員の連携、役割分担の難しさもあるようだった。

 この男性は、小学校時代からソフトボールを始め、今も地域の草野球チームに参加しているが、「最近、生徒たちのやる気の低下も気になる」という。

 部活動の主体は生徒であり、教員の労働問題ではなく、生徒の成長や学びに立った見直し論議を求めた。

=2016/08/21付 西日本新聞朝刊=

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