【こども記者だより】国会の記者は権力をチェックする ほか

西日本新聞

 きょうは、こども記者だより特集です。夏休みに東京の国会議事堂を見学した体験などを報告します。

【紙面PDF】こども記者だより 国会の記者は権力をチェックする ほか

 ●国会の記者は権力をチェックする

 ▼福岡県古賀市・花鶴小6年 福田 泰士特派員

 ▼福岡市・舞鶴小5年 藤本呼幸音特派員

 私たちは7月28日、東京の国会議事堂で参議院を見学した。国会は国民の代表が話し合う議会で、参議院と衆議院がある。議事堂の正面に向かって右側が参議院だ。

 80年前に完成した建物はとても立派だった。廊下には赤いじゅうたんが敷かれていて「歩くと、少し偉くなったような気がした」(藤本特派員)。議場のやりとりを見る傍聴席にも案内してもらった。「3階だったが、ビルの5階ほどの高さがあり、長い階段を上った」(福田特派員)

 参観ロビーで、議場の議員席と同じ席に座ることもできた。机の上には、議員の名前を書いた「氏名標」とボタン式投票機があった。議長が本会議を始めるときに「トントン」とたたく木づちもあった。試しにたたくと、少し硬かった。

 「これだけ立派な場所で話し合いをするのだから、新聞などで報道される不正がないように、気を引き締めて政治をしてほしい、と思った」(藤本特派員)

    *   *

 国会議事堂のすぐ近くにある国会記者会館にも行き、西日本新聞記者の山口英宏さん(45)と稲葉光昭さん(41)に話を聞いた。窓からは首相官邸が見えた。

 「政治記者になって良かったことは何ですか」と聞くと、稲葉さんは「どうやって首相が選ばれるのかなど、国の中央の動きが分かったこと」、山口さんは「首相の息づかいなど、国の動きのだいごみを取材できたこと」と答えてくれた。

 議員に話を聞くための工夫として、2人は事前にその人に関係することを勉強し、調べているそうだ。「記者も人間だから好き嫌いがあるだろう」(藤本特派員)が、「中立の立場で記事を書き、権力をチェックする責任があると教えてもらった」(福田特派員)。

 ●「セミナリヨ」の授業を受けた 400年前にタイムスリップ

 ▼長崎県南島原市・南有馬中2年 末続 真子特派員

 私は7月30、31日、長崎県南島原市で、「セミナリヨ」を再現した合宿に参加した。セミナリヨは約400年前、全国でも私たちの地元・有馬(南島原市)と安土(滋賀県)にしかなかったキリスト教の学校だ。

 この合宿は今年で6回目。かつて地元をおさめた有馬氏の菩提寺跡にある願心寺を主会場にして、セミナリヨの生徒と同年代の市内の中学生18人が参加した。当時の日課表を基にしたスケジュールだったので、起床は朝4時半。すぐにお寺をそうじし、朝食前にも1時間の授業を受けた。

 授業の中で特に印象に残ったのは「日葡(にっぽ)辞書」。日本語をポルトガル語で説明した辞書で、日本に来た宣教師たちが使っていた。キリシタンが多かった島原半島の方言「ひだるか」なども載っていたそうだ。西洋音楽や南蛮料理なども学び、西洋のコミュニケーションのとり方も教わった。世界文化遺産への登録を目指す原城跡なども見学した。

 セミナリヨでの体験は当時の生徒にとって、現代の私たち以上に衝撃的だったにちがいない。私たちは帷子(かたびら)という和服を着て授業を受け、タイムスリップしたような気持ちになった。

 有馬のセミナリヨで学んだ伊東マンショら生徒4人は1582年、天正遣欧少年使節団としてイタリアのローマへ派遣された。

 私たちは、当時すでに世界に目を向け、親元を離れて勉学に励んでいた子どもたちの生活を体験でき、光り輝いていた歴史を持つ地元・有馬を改めて誇らしく思った。

 ●韓国の中学生がホームステイに

 ▼福岡県うきは市・千年小6年 松崎 桃子特派員

 ▼福岡県うきは市・千年小5年 松崎 華子特派員

 福岡県うきは市の私たち姉妹の家は7月15~23日の8泊9日で、韓国・ソウルの中学1年生、金素珍(キム・ソジン)さん(12)のホームステイを受け入れるホストファミリーをした。

 ソジンさんは、福岡市のNPO法人「アジア太平洋こども会議・イン福岡」が招いた34カ国・地域の「こども大使」227人のうちの一人。滞在中、一緒に陶芸教室に参加したり、太宰府天満宮に行ったりした。

 私たちの千年小にも2日間、一緒に登校した。ソジンさんは韓国の遊びを教えてくれ、算数の筆算も解いてみせてくれた。「国は違うけれど、算数は一緒なんだなあ、と驚いた」(桃子特派員)。地元の吉井祇園祭りにも行った。ソジンさんも子どもみこしをかついだ後、浴衣を着て、髪をきれいにしてもらって「おーっ」と喜んだ。屋台で焼き鳥とかき氷も食べた。

 「言葉は通じなくても、お互いに一生懸命に伝えよう、相手を知ろうという気持ちがあれば通じるんだと思った」(華子(かこ)特派員)。「ソジンと過ごした時間は最高の思い出になった」(桃子特派員)。今度は私たちが韓国に行ってみたい。

【紙面PDF】こども記者だより 国会の記者は権力をチェックする ほか


=2016/09/07付 西日本新聞朝刊=

PR

こどもタイムズ アクセスランキング

PR

注目のテーマ