【きょうのテーマ】安野光雅さん 絵本の世界 「ふしぎ」がいっぱい

西日本新聞

 みなさんは絵本が好きですか。いろいろな絵本がありますが、安野光雅さん(90)=東京在住=の作品は、絵の中に動物がかくれていたり、逆さまに見えたり「ふしぎ」なことがいっぱいです。こども記者3人が夏休みに福岡市で開かれた展覧会を取材しました。

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 ●かくれる動物

 3人が行ったのは「安野光雅のふしぎな絵本展」。福岡市・天神のイムズ8階の三菱地所アルティアムで、7月から8月にかけて開かれていた。

 アルティアムのディレクター、笠井優さん(30)の案内で会場に入ると、安野さんの絵本の原画がたくさん展示されていた。笠井さんのおすすめは「もりのえほん」だった。森の風景の中に鳥や馬、パンダなどの動物がかくされていて、「見つけて楽しめるところが魅力だと思った」(浜野祥喜(さき)記者)。

 絵に描かれたライオンが少しずつ動き、絵の外に出てきたように見える絵もあった。目の錯覚を考えて、文字を立体的に描いた絵、どの方向から見ても逆さまに見える絵もあった。

 ●動きだしそう

 笠井さんによると、安野さんは幼いころから絵に興味を持ち、独学で絵を学び、小学校の先生になっても絵を描き続けたという。

 会場の原画の多くは、色が鮮やかで、「どこがどうなっているのか分からないほど細かい筆づかいで、文字が無いのに見入ってしまう」(高山絢巳記者)ほどだった。「今にも動きだしそうで、おもしろくて優しい絵本だと思った」(坂田すみれ記者)

 浜野記者は、調理器具の「おたま」がオタマジャクシになっていく絵が気に入り、「こんなアイデアはいつ思い浮かぶのだろう」とふしぎだった。

 ●万華鏡作りも

 この日は、イムズ地下2階の広場で、安野さんの絵本「かげぼうし」を基に、光とかげを利用した万華鏡作りのワークショップもあった。

 福岡県糸島市で科学工作のボランティアをしている水野晴香さん(31)が教えてくれた。

 材料は、特定の方向に振動する光だけを通過させる「偏光板」と紙コップ、セロハンテープなどだった。底に偏光板を付けた紙コップ二つを重ね、光のある方に向けて見ると、テープのはり方によって色が変わった。坂田記者は「それは、まさにふしぎなこと」と感動した。

 安野さんは、かなり高齢とあって、今回の展覧会で会うことはできなかったが、高山記者は「いくつになっても作品を作り続けてほしいなあ」と思った。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼安野光雅さん 1926年、島根県津和野町生まれ。小学校の教師をつとめながら本の表紙のデザインなどを手がけ、1968年に「ふしぎなえ」で絵本作家としてデビュー。科学、数学、文学などにもくわしい。知的で独創性あふれる作品は高く評価され、国際アンデルセン賞などを受賞している。

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=2016/09/14付 西日本新聞朝刊=

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