シンポ「災害と女の子」 被災地支援の在り方考える 熊本のみんな 不安なこと話そうよ

西日本新聞

福島や熊本で被災した「女の子」たちも参加したシンポ 拡大

福島や熊本で被災した「女の子」たちも参加したシンポ

大崎麻子さん

 ●ストレス抱え孤立 本音をどう引き出すか 大人が問われている 
 災害時、若くて健康な思春期の「女の子」たちへの支援は後回しにされがちだ。しかし、東日本大震災の被災地では、性被害の危険にさらされたり、ストレスを抱え込んだりする女の子たちへの支援が不十分だったとの指摘もある。9月下旬、熊本市であったシンポジウム「災害と女の子」(市男女共同参画センター主催)には約130人が参加し、熊本での支援の在り方を考えた。

 「これからの暮らしはどうなるのか、誰かに不安を話したかったけど、誰にも言えなかった」。高校1年の3月、福島県郡山市で東日本大震災を経験した女子学生(21)は震える声で語った。福島第1原発事故による放射能への不安もあったが、福島で生きると選択した両親に「怖い」とは言えなかった。高校も避難所となり、必死な教師たちにも相談できなかった。

 福島の女性たちでつくる「女子の暮らしの研究所」で思いを打ち明け、受け入れられたことで前向きになれた。現在、新潟大4年。教師を目指しながら、福島の伝統工芸をかわいく商品化して発信するなど、同研究所メンバーとして復興に貢献している。「熊本の女の子たちにもまず不安を話してほしい」と呼び掛けた。

 少年事件に取り組む弁護士園田理美さん=熊本市=は「私が関わった少女たちはストレス耐性が弱い上に地震後、さらに大きなストレスを感じている。保護者は生活再建に関心が向き、孤立している子も多い。性犯罪などに巻き込まれる危険は増している」と指摘した。

 基調講演した大崎麻子さんは、思春期の女の子から本音を引き出すのは難しいとして、少ない言葉から思いをくみ取れる支援者の養成や、無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを活用した相談窓口の必要性を訴えた。

 女の子は男の子に比べ、家事を担ったり進路を諦めたりするなど、環境変化の影響を受けがちだ。「特に若い女の子たちは、被災体験がその後の人生に大きな影響を及ぼす世代でもある。その声をどう受け止め、どう復興に反映していくか、地域の大人が問われている」と主張した。

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