子ども食堂 最前線(3)先生も一緒行きやすく

西日本新聞

 子ども食堂関係者の多くが頭を悩ますのが学校との連携だ。子どものことを一番知っているのは学校。チラシ配布などをしてもらえれば、満足に食べられていない子も来やすくなる。

 だが、「プライバシー」や「教育委員会の許可」を理由に協力を得られないケースも多い。そんな中、学校の全面バックアップで立ち上がった食堂がある。

 熊本市東区の託麻東地域コミュニティセンターで今年2月に開設された「たくとう子ども食堂」。地元婦人会が毎月第2、第4木曜日の午前7時半からオープンする、全国でも珍しい朝食を提供する食堂だ。隣接する託麻東小の児童らが毎回20~40人が参加する。

 婦人会会長の山川李好子さん(69)が、校長から「朝食を食べていない子がいる」と聞いたのが開設のきっかけ。計画段階から協力を依頼し、学校はポスター掲示のほか、各クラスの担任が開催日前日の帰りの会で「明日、子ども食堂があるよ」と告知している。

 特に気になる子がいるクラスは、担任自ら「先生も行くぞ」と、大人料金300円(子どもは無料)を払って一緒に食べる。「おなかがすいていても、知られるのを恥ずかしいと思ったりして、自分から足を運ぼうとしない。そんな子が行きやすいよう、担任にハードルを下げてもらっている。大勢参加する中に、その子も紛れていれば成功」と佐土原智彰教頭(53)。

 婦人会メンバーは、どの子が教諭が注意を払っている子なのか知らないが、みそ汁3杯、おにぎり6個とたくさんおかわりする子もおり、力になれていると感じる。「子ども食堂に行くようになって、授業の集中力が高まった子がいます」。学校からそんな報告を受けると、「午前6時から調理する大変さも吹っ飛びます」と山川さんは話す。

=2016/11/19付 西日本新聞朝刊=

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