ガンマナイフ治療5000件 脳腫瘍など開頭手術不要 県南唯一導入の新古賀病院

西日本新聞

 脳腫瘍などの脳疾患で開頭手術を行わずに、放射線を集中照射させることで病巣を切り取るような治療効果が期待できる装置「ガンマナイフ」。1998年10月に九州で3番目に導入した久留米市天神町の新古賀病院で、ガンマナイフによる治療が5千件に達した。現在も県南では唯一で、隣県からも患者を受け入れる。脳治療だけに生活の質(QOL)を保つ点で治療効果への期待は大きい。

 ガンマナイフは、ガンマ線の線源となるコバルト60を円周上に192個配置し、病巣にピンポイントで照射される構造。線源一つ一つの線量は微弱で正常な脳細胞に当たっても影響せず、安全性が高いとされる。

 主な治療対象は、ほかの臓器のがんが脳に転移してできる転移性脳腫瘍で、開頭手術では難しい脳の奥まで治療できる。2泊3日の短期入院での治療が可能で、同病院ガンマナイフセンター長の石堂克哉医師は「抗がん剤治療を継続でき、高齢や体力面の理由から手術が難しい患者にもメリットがある」と強調する。まれだが副作用が生じる場合もある。

 このほか、脳血管の奇形や、昨年からは三叉(さんさ)神経痛が保険適応になるなど治療対象は広がっている。

 新古賀病院では今年2月、治療精度の向上と時間短縮効果がある最新機種「ガンマナイフパーフェクション」を導入。これまで必要だった局所麻酔をして頭部をねじで固定する負担を軽減する方法も開始した。石堂医師は「腫瘍が大きく、多数の場合も効果があるとの報告がある。今後も症例を積み重ねていきたい」と語った。


=2016/12/08付 西日本新聞朝刊=

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