転ばぬ先に… つえの正しい使い方 ポイントは長さと握り方

 先週(7日付)の生活面で、転倒予防法を紹介しましたが、皆さんその後転んでいませんか。その取材で「つえを使っているのに転んだ」という話を何度か耳にしました。歩行をサポートするはずのつえを使っているのになぜ? 「転ばぬ先のつえ」となるよう、正しい使用法と選び方を知っておきたいものです。

 ●目安は手首まで

 福岡市南区の主婦(72)は、荷物を持ってつえを突いているとき、よくバランスを崩してしまう。右足の手術をきっかけに1年前からつえを使う。使い方を習った経験はなく、見よう見まね。「転びそうになってひやっとすることがあります。でも使い方が合っているのか心配です」

 「実は自己流で使っている人が多い」と指摘するのは、つえに関する相談に応じる福岡市介護実習普及センターの介護福祉士、萬竹恵美さん(44)。「誤った使い方は転倒のほか、腰や肩を痛めることにもつながる」と注意を促す。

 ポイントは、長さと握り方。多くのつえが長さを調整できる。目安は、直立して腕を下ろした状態で、地面から手首(腕時計をはめる辺り)までの長さ。この長さだと両肩の高さが同じになり歩きやすい。主に屋外で使う場合、靴を履いてから測るとよい。

 人さし指と中指で、つえの柄(シャフト、支柱ともいう)を挟むように握る。落としたつえを拾おうとかがんだ拍子に転倒することもある。つえに付いているストラップを手首に掛けておくと、落とす心配が減る。

 ●元気な足の側に

 ところがそもそも、「つえを逆の手で持っている人がとても多い」と萬竹さんは心配する。それだと足に負担がかかってしまう。「元気な側に持つ」と覚えよう。例えば、左足が悪い場合、右手に持つ。

 初心者は「3点歩行」=図参照=という歩き方がお勧めという。(1)つえを出す(2)悪い方の足を出す(3)もう片方の足を出す(1)またつえを出す‐という流れだ。慣れたら「2点歩行」で、つえと悪い方の足を同時に出す。荷物はリュックサックなどに入れて両手を使えるようにしておく。

 ただ、「使い方が間違っているから」とやり方を急に大きく変えると逆に危ない。慣れない持ち方が転倒につながることがある。医師や理学療法士、専門店などに相談してみよう。

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 ●使って楽しい おしゃれデザイン

 赤や青、ピンク、花柄にチェックなど、おしゃれなつえが増えている=写真。博多大丸(福岡市・天神)のつえ売り場には、100本近くのつえ(5616円~)が並ぶ。販売員の河野妙子さん(59)は「孫が喜ぶから、とキャラクターの絵柄が入ったものを買う人も多いですよ」と説明する。

 重視したいのは握り心地。「握る部分の幅や形のちょっとした違いで持った感覚が随分変わります。フィットするものを選んで」と河野さん。長さは販売員に合わせてもらえる。

 折り畳み式(8100円~)も人気という。つえに抵抗がある人もバッグに入れておき、必要な場面で手軽に使える。つえの先を覆うゴムは消耗品で、すり減ると滑って危ない。河野さんは「数百円ほどで取り換えられるので、つえを使っている人はすり減っていないか確認してほしい」と呼び掛ける。


=2017/02/14付 西日本新聞朝刊=

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