備蓄食料品の注意点は 「食べる→補充」の習慣を アレルギー食も準備

西日本新聞

 ●備蓄食料品の注意点は

 東日本大震災から間もなく6年。あの日をきっかけにそろえた備蓄食料品は、戸棚に眠ったままです。再点検のポイントを教えてください。

 ●「食べる→補充」の習慣を アレルギー食も準備

 猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。地域の防災活動を担う「防災士」の有資格者たちでつくる日本防災士会福岡県支部長の力丸健治さん(57)=福岡市=に助言してもらいました。

 東日本大震災では、道路が寸断され支援物資が3日以上届かなかったり、停電や断水が1週間以上続いたりした地域がありました。そこで国は、大規模災害に備えて、食料品を最低でも3日分、できれば1週間分を家庭で備蓄するよう呼び掛けています。

 農林水産省がウェブサイトで公開している「家庭用食料品備蓄ガイド」では、最低限そろえておくべき物として水、米、缶詰、カセットこんろとカセットボンベを挙げています。水は飲料用に1人当たり1日1リットル、調理などに使う分も含めると同3リットルが必要です。米は2キロで約27食分になります。缶詰は魚や肉の加工品などタンパク源となる物がよく、缶切りのいらないプルトップ缶が便利です。

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 力丸さんは「これは災害用、と分けて備蓄すると、肝心なときに賞味期限切れになっていることも。それよりも常に多めに買い置きし、古い方から食べる習慣を付けてください。お店の棚卸しみたいなものです」と助言します。息子が食べ盛りの力丸さんは米30キロを2袋ストックし、一つ開封するとすぐ補充します。缶詰やカップ麺、レトルトカレー、さらにトイレットペーパーなども、使い切ってしまわないよう気を付けているそうです。

 「備蓄しておくべき物は住む地域によっても異なります」。農村部は米や野菜が手に入りやすかったり、山間部はライター一つあれば枯れ枝などを使って熱源を確保できたりするものです。東日本大震災で自宅に帰れなかった「帰宅難民」の場合は、調理不要でカロリーの高い栄養補助食品やチョコレートが助けとなりました。

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 「忘れてはならないのはアレルギー対応食品です」

 食品アレルギーは小麦や卵、ナッツ類などあらゆる原因物質があり、微量で命に関わることもあります。力丸さんは支援物資をあてにせず自分で準備するように訴えます。「乳児がいる家庭は粉ミルクやおむつ、持病があれば薬も必需品です」。薬の処方歴が分かる「お薬手帳」があれば一番ですが、薬の名前が書かれた薬袋を非常用持ち出し袋に入れておくだけでも安心だそうです。

 こうした備蓄に加えて、いざというときに心強いのは「向こう三軒両隣の人間関係」と、力丸さんは語ります。互いに安否確認し、助け合える関係を普段から築いておきたいですね。

 お助けいただき、ありがとうございました。


=2017/03/01付 西日本新聞朝刊=

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