佐世保独楽と長崎のハタ 対決!長崎vs佐世保(2)

西日本新聞

 長崎県佐世保市の新春を彩る「佐世保独楽(こま)」と長崎市の空に舞う「長崎ハタ」。いずれも県の伝統工芸品に指定されていて、どうやらルーツは海外にあるようだ。

 こだわり光る伝統技

 独特のラッキョウ形が特徴の佐世保独楽。青(緑)、赤、黄、黒の線と素地の白は中国の「陰陽五行説」にまつわるとされる。「息長勝問勝競(いきながしょうもんしょうくら )べ!」の掛け声で鉄製の剣をぶつけて遊ぶ「けんかごま」や、長く回る無病息災の縁起物として親しまれる。

 製造販売するのは佐世保独楽本舗(佐世保市島地町)だけ。店主の山本敏隆さん(58)は大正時代から続く3代目貞右衛門として技を受け継ぐ。「100年以上前からあるおもちゃ。昔のまま伝えていかんばさ」。独楽作りに欠かせない道具も、山本さんの癖に合わせて手作りだ。

 ゴトーちゃん 「新年のこま回し大会は米軍の人も集まってにぎわうとさ」

 チョージくん 「ケンカんごとして仲良くなれるなんてえらい面白かね」

 ひな人形やクリスマスツリー、ハロウィーンのカボチャ…。最近は愛らしい絵付けの佐世保独楽も製作する。昨年は、欧州であったイベントにも出展した。絵付け担当の妻由貴子さん(58)は「一つ一つ木を削って作ったぬくもりを感じてほしかね」。伝統を残すクールジャパンの逸品だ。

   ◇   ◇

 長崎市では凧を「ハタ」と呼ぶ。ハタは、オランダ人の付き人として長崎に上陸したインドネシア人によって伝えられたとされる南方系のたこ。白、赤、青の3色が基本のシンプルな紋様だが、種類は多い。

 創業100年超の小川凧店(長崎市風頭町)3代目小川暁博さん(67)は、使用する和紙を自ら染めるが「満足いく発色になったのはここ数年」と笑う。毎年春にはハタ合戦が市内の風頭山、唐八景などで開かれている。近年、ハタ店はめっきり少なくなり、後継者不足が悩みの種だ。

 チョージくん 「熱狂ぶりに江戸時代には合戦禁止令も出たらしかよ」

 ゴトーちゃん 「色がオランダの国旗の色みたいで今見てもおしゃれやね」

 ハタ揚げの達人として一目置かれるのは長崎ハタの会の中村栄治さん(78)。ハタは揚げ糸にガラスの粉をつけた「ビードロヨマ」を使う。絡ませて相手の糸を切って勝敗を決めるが、中村さんは上級者にしかできない「引き切り」の技を駆使。「戦前から鍛えよった。長崎で一番上手かけんね」と胸を張る。

=2017/01/06付 西日本新聞朝刊(長崎)=

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