世界を駆ける佐賀の酒 心を酔わす一滴(3)

西日本新聞

 米・ニューヨーク。コンクリート打ちっ放しのモダンなバーで、黒人男性がグラスを傾ける。手元に置かれた四合瓶「地酒天山」のラベルが、薄明かりにぼんやり浮かぶ-。

 輸出量、年々急増

 「あの喜びが原点にある」。天山酒造(佐賀県小城市)の七田謙介社長は今も、20年前の光景を思い返す。輸出に乗り出したのは1996年。米国や中国・香港に始まり、経済成長著しいベトナムなど東南アジアを含む17カ国・地域まで販路を拡大。「酒のうまみと、世界に浸透する和食の相性の良さが受けている」と話す。

 低迷する国内消費量と反比例して海外の日本酒需要はうなぎ上りだ。県酒造組合によると、県産酒輸出量は2011年度(7月~翌年6月)1万9228リットル▽12年度2万3973リットル▽13年度4万5948リットル▽14年度7万1216リットル▽15年度9万7515リットル。本年度は16社の銘柄が海を渡った。

 洋食との好相性も注目される。オイスター(カキ)のお供と言えば白ワインが定番だったが、吟醸酒との組み合わせも「絶妙」と酒造関係者。英国には利き酒ができる人材を育てる機関も出てきた。

 日本の清酒輸出額は13年に初めて100億円を突破、15年は140億円まで伸びた。一方、ワインの世界全体の貿易額は3兆円規模。日本酒市場の伸びしろは無限大、とも言える。

 第4回「インスタで「うまさ」発信」

=2017/01/01付 西日本新聞朝刊(佐賀)=

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