今天中国~中国のいま(19) 「建国さん」は95万人

西日本新聞

 中国の反腐敗運動で失脚した元共産党幹部に、胡錦濤前国家主席の側近だった令計画という人物がいる。「計画」とは不思議な名前だが、理由があった。

 父親は山西省の共産党員。新聞に出てくる用語から名付けたらしい。革命への情熱だろうか、4男1女のきょうだいの名前は路線、政策、方針、計画、完成というから筋金入りである。

 さまざまな思いを込めて子どもに命名するのは万国共通。日本のキラキラネームのように、中国でも流行があるようだ。建国した1949年10月1日前後に生まれた人には「建国」という名が多く、95万人いるとか。毛沢東氏が主導した文化大革命の際は「東」「紅」という漢字がはやった。

 姓の種類は限られており、同姓同名は少なくない。2014年のインターネットサイトの分析によると、最多は「張偉」さんで、アイスランドの人口に匹敵する29万9千人。上位100位までの姓名で人口の1割、1億4千万人を占める。

 一方、若い世代は個性を重視し、同姓同名を避ける傾向が強いという。中国の夫婦は別姓で子どもは父親の姓を名乗るが、両親の姓をつなげるケースも目立つ。例えば李さんと王さんの子どもなら、李王になる。日本人と間違えるような4文字の姓名も増えている。

 子どもの命名は商売になる。取材した北京の「命名師」の男性は易学の専門家。名前の候補を六つ挙げて500元(8千円程度)だった。「人生は運命が6割、努力4割。良い名前で人生は変わります」

 ちなみに、習近平国家主席の弟は習遠平さん。令一族と違い、いかにも兄弟らしい。 (北京・相本康一)

 =随時掲載

=2017/02/24付 西日本新聞朝刊=

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