ICT使う「かかりつけ医」 福岡市で実証実験 オンライン問診やビデオ通話

西日本新聞

 福岡市などは25日、情報通信技術(ICT)を活用したオンラインによる問診や診察のシステムを市内約20カ所の病院に導入し、市民に「かかりつけ医」との関係を構築してもらうための実証実験を始めたと発表した。患者や介護者がタブレット端末に入力した症状を医師がオンラインで確認後、ビデオ通話や対面での診察で処置を行う。一連の流れを通じて、医師が患者の状況を継続的に把握できるようにする。

 実証実験は、超高齢社会をにらみデジタル技術の医療への活用戦略を掲げる市と、市医師会、同様のシステムを東京の医療機関で導入済みの医療法人社団鉄祐会(東京)が実施する。

 呼吸器系や泌尿器系など約10種の疾患のいずれかと診断された患者が対象。タブレット端末での問診で「せきの頻度」など10~15項目の質問に答えると、症状に応じたスコア(点数)がオンライン上に保管される。医師は診察室や移動中に経過観察でき、ビデオ通話でも患者を診察できる。

 同会によると医療現場では、患者本人が重大疾患の予兆に気付かない▽医師に症状を伝え切れない▽薬の服用が長続きしない-理由から治療を断念し、かかりつけ医が機能しない例が多いという。

 福岡市での実験期間は約1年。4月中旬に市内の病院にタブレット端末を1台ずつ貸与しており、外来の待ち時間を利用したオンライン問診がスタート。今後、個人にスマートフォンなどのアプリを提供し、在宅医療にも対象を拡大する。

 この日、福岡市役所で記者会見した鉄祐会の武藤真祐理事長は「ICT活用とはいえ対面診察を前提としているのがこれまでの遠隔医療との大きな違い。質の高い医療を提供したい」と述べた。


=2017/04/26付 西日本新聞朝刊=

PR

医療・健康 アクセスランキング

PR

注目のテーマ