足赤エビが丼にドーン 熊本・芦北の「えび庵」

西日本新聞

 熊本県芦北町の海沿いにエビに特化した食堂ができたと聞き、車を走らせた。週末の昼は、予約しておかないとエビが品切れになるくらいの盛況だという。

 エビのかき揚げにエビフライ、エビめしに、エビだご汁…。芦北うたせ直売食堂「えび庵」という店の名の通り、メニューはエビ料理のオンパレード。あれこれ目移りするが、店長の遠山菊江さんの薦めで「足赤エビ天丼」(1500円)=写真=を注文した。

 運ばれてきた丼を見て仰天。15センチはあろうかという大きな足赤エビがドーンと2尾。クルマエビのイメージでかみついたが、身のプリプリ感と濃厚さが全く違う。一方、たれはくどくなく、甘過ぎる感じもない。うま味調味料は一切使わずエビのだしをベースにした、芦北の家庭に伝わる昔ながらの味なのだそうだ。

 エビは伝統の「うたせ船」で取る。大きな4本のマストと、前後に突き出した2本のさおに張った大小九つの帆に風を受け、潮の流れに任せて袋網を引く。「うたせ網漁はここ芦北にしか残っていないし、足赤エビも、瀬戸内海の一部と、ここで水揚げされるだけ」と、自身も家族と漁に従事している遠山さん。キビキビ働く従業員はみな、遠山さん同様、わが町を元気にしたいという地元の女性たちだ。

 夏は小ぶりながらうま味の強い石エビが増えるのだとか。次回は、船上の漁師飯だという石エビの「エビめし」を食べようっと。

 ▼芦北うたせ直売食堂「えび庵」 エビめし、海鮮丼、エビかき揚げ丼が味わえる「えび庵三昧」は1200円。日替わり刺し身皿250~500円、エビだご汁100円。えび庵(熊本県芦北町計石2963の11)=0966(83)8888(午前11時~午後3時)水曜定休。


=2017/06/10付 西日本新聞夕刊=

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