がん治療中も「自分らしく」 九州がんセンター 臨床研究センター長講演

西日本新聞

 国立病院機構九州がんセンター(福岡市)の江崎泰斗臨床研究センター長が福岡市内で講演した=写真。「家族、仕事、趣味…。何を大事にしたいのかを早くから考え、医療者に伝えて治療法を組み立ててほしい」。がん治療の進展を踏まえ、治療を受けながら自分らしい生活を送る必要性を説いた。

 再発、転移したがんの根治はほとんどの場合、困難なのが実情。治療の目標は「治す」ではなく「がんによる症状の緩和や進行の抑制」になっている。講演会は、がん患者を支援する福岡市の「ファイナルステージを考える会」が5月末に企画した。

 江崎氏は治療効果の高い薬物の開発が進んだことで「より長く生きられるようになっている」と説明。ただ、治療法が尽きたときに患者が受けるショックは大きく「積極的治療から緩和ケア主体に移行する際の気持ちの切り替えが難しい」と指摘した。

 自分らしく過ごすために大切にしたいこと、がん治療より優先したいこと-。同センターが取り組む「アドバンス・ケア・プランニング」を紹介しながら、江崎氏は「長生きはしたが、やりたいことは何もできなかったとならないよう有意義に過ごすことを考えてほしい」と訴えた。

     ◇     ◇     

 「ファイナルステージを考える会」は来年3月まで、講演会を開く。日程は次の通り。

 7月22日「賢い患者になるために」▽9月16日「生活の質、延命のための手術と終の棲家」▽11月18日「正しく知れば怖くない『がんの痛み』」▽1月13日「代替医療セルフコントロール」▽3月17日「エピローグ」。会場は福岡市・天神のエルガーラオフィス6階、久留米大福岡サテライト。時間は午後2~4時。参加費1000円。事務局(清水クリニック内)=092(502)6767。


=2017/06/19付 西日本新聞朝刊=

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