「山のぼせ」写真家が合宿 情報交換、腕磨く 部屋借り前線基地に

西日本新聞

 勇壮な舁(か)き山笠と男たちが福博の街を駆け抜ける博多祇園山笠は、写真愛好家たちにとっても特別な被写体だ。今年も全国から集まった「山のぼせ」のカメラマンたちが櫛田神社(福岡市博多区)近くの短期賃貸マンションに“合宿”し、決定的瞬間に備えている。事務局役を務める同市中央区の映像制作会社社長富谷正弘さん(65)は「ここは互いに機材や技術をアドバイスし合う山笠撮影の学校みたいなところ」と話す。

 富谷さんは山笠撮影歴30年以上。20年ほど前から山笠撮影で顔見知りとなった写真好き同士が自然に交流するようになったという。当初は駐車場で車中泊する仲間が多かったが、4、5年前から賃料を分担し、短期賃貸マンションを借りて「前線基地」とするようになった。

 今回部屋を使うのは、地元勢や東京、佐賀、長崎などから集まったプロやプロ級の腕を持つ7、8人。「全流(ながれ)お汐井(しおい)とり」があった9日から「追い山」の15日まで1週間借り、仮眠やシャワー、バッテリー充電などに利用する。語り明かす中で、使用機材や撮影ポイントの情報を交換し互いの技術を高め合う。ワンルームは昼夜入れ替わりで雑魚寝の状態だ。

 「追い山ならし」があった12日も櫛田神社付近に撮影用の脚立がずらり。長崎市から毎年参加している落(おち)治夫さん(69)は「1年に1回ここで仲間と会うのが楽しみ。プロの写真家と話すのも勉強になる」。富谷さんは「山笠は写真家にとっても年1回のお祭り。この集まりは仲間がいる限り続けたい」と話している。

=2017/07/14付 西日本新聞朝刊=

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