森へおいでよ 筑豊の自然再発見<43>色鮮やかなキノコ 「虹の七色」に挑んだ

西日本新聞

 キノコは意外と彩り豊かで、森の中をよく観察すると、赤色や黄色のキノコに出合う確率も結構高い。そこで今回は、今まで筆者が出合ったキノコで虹の七色を表現できるのかに挑戦したい、と思う。

 まず赤色はタマゴタケ幼菌=写真(1)。雨にぬれつやつや光る赤い傘がなんともかわいらしい。観察会後、同行者の目撃情報をもとに、雷がゴロゴロ鳴る中、薄暗い山道を戻ったかいがあった。

 橙(だいだい)色はハナガサイグチ=写真(2)。イグチの仲間は傘の裏側がシイタケのようなひだではなく、スポンジ状になっているのが特徴である。目が覚めるような鮮やかな橙色で自然の色づかいにはただただ感心させられる。

 黄色はウコンハツ=写真(3)。うこん色のハツタケ、という意味である。シイ、カシ林の落ち葉上に生えていた。茶色の中に鮮やかな黄色が目立っていた。撮影時は気がつかなかったが、不快臭があるという。

 緑色はロクショウグサレキンモドキ=写真(4)。ロクショウは「緑青」と書き、古い十円玉にも時々見られる銅の表面に生じる緑色のさびのことである。小さなキノコであるが、この深い美しい緑色にはしばし見とれてしまった。菌糸も緑色であるので、生えていた枯れ枝を割ると全体がうっすら緑色であることも印象的であった。

 青色はヒメコンイロイッポンシメジ=写真(5)。和名には「紺色」とあるが、筆者が見つけたキノコでは最も青色に近いキノコである。

 藍色はアイコウヤクタケ=写真(6)。コウヤクタケの仲間は、朽ち木などの表面にべたっと貼り付いているキノコらしくないキノコである。コウヤクは「膏薬」と書き、塗り薬や貼り薬のことである。

 最後の紫色はカワムラフウセンタケ=写真(7)。紫色のキノコは案外多いが、今回は観察会でよく見られる同種を取り上げた。傘の表面は茶褐色であるが、ひだや柄、内部は鮮やかな紫色である。

 青色などは多少無理があるが、虹の七色を表現できたと思う。読者の皆様も、新たな虹の七色に挑戦してみてはいかがであろうか?

【筑豊の自然を楽しむ会(ちくぜんらく)・弓削田和広(ゆげちゃん)】


=2017/07/20付 西日本新聞朝刊(筑豊版)=

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ