今天中国~中国のいま(48) ゲーム中毒も急速に

西日本新聞

 中国で今、スマートフォンのゲームが物議を醸している。その名は「王者栄耀」。2億人が登録し、1日8千万人が利用する人気ぶりだが、問題は未成年者が夢中になりすぎる点だ。

 中国メディアによると、半年前までクラスで成績トップだった浙江省の中学2年少女(14)がゲームにはまり、学校に行かなくなった。部屋に鍵をかけて閉じこもり、親が警察官を呼びドアを壊す騒ぎになった。

 当然、料金は発生する。福建省の少女(11)は親のクレジットカード番号を勝手に打ち込み(暗証番号は親の生年月日だった)、11万元(約185万円)を3カ月で使い果たした。父親にスマホを没収され、怒って4階から飛び降りて骨折した少年(13)もいる。

 ユーザーである北京の知人男性(29)に聞くと、インターネット上の仲間5人組で他チームと対戦する内容。「中毒性はありますね。チームを組むのがポイント。抜けられないんです」

 キャラクターに歴史上の人物が登場することから「歴史を歪曲(わいきょく)している」(国営メディア)との批判も出て、開発した中国ネット大手の株価は一時急落した。

 ゲーム依存は各国で話題だが、日本では街角のゲームセンター、家庭用テレビゲームと段階を踏み、スマホ普及も比較的最近のこと。中国は経済成長に伴い、あっという間に未成年者も含めた7億人がスマホを持ち、ネット利用者になった。急激な変化に社会が戸惑っているようにも映る。

 ネット大手は今月、12歳以上の未成年者は2時間を超えて遊べない仕組みを導入。すると、成人の身分証明番号を闇で売る業者が出現した。商魂たくましき人たちも素早い。 (北京・相本康一)

 =随時掲載

=2017/07/21付 西日本新聞朝刊=

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