奈良岡さん 反戦切々と 小倉昭和館で舞台あいさつ 高倉健さんとの思い出も披露

西日本新聞

 女優の奈良岡朋子さん(87)が22日、小倉北区の映画館「小倉昭和館」で舞台あいさつに立った。特攻隊の生き残りを描いた出演作「ホタル」(2001年)の上映に合わせた企画。自身の戦争体験を踏まえ、奈良岡さんは「人を多く殺したら勲章なんておかしい。市井の人は戦争にかり出され、号令を下す政治家は先頭に立たないのが腹が立つ」と、反戦の強い思いを語った。

 奈良岡さんは女学校時代に東京で空襲を経験。爆弾が爆発するときは「トタン屋根の上を大きい石が転がるような音」で、死体が転がる焼け跡の街は「不思議と怖いとは感じず、セピア色の写真を見ている」ような感覚だったという。思い出すのがつらく、戦争体験を語り始めたのは70歳を過ぎてからだ。

 現在、原爆を描いた小説「黒い雨」(井伏鱒二作)の朗読劇を、ライフワークとして各地で開催している。「若い人に読んでほしい作品。世界中から戦争がなくなるまで続けたい」と述べると、会場から拍手が起きた。奈良岡さんは「生まれたからには生きる権利がある。それを人の手で奪ってはいけない」と訴えた。

 奈良岡さんは「ホタル」や「鉄道員」で、中間市出身の高倉健さん(14年死去)と共演。「雪が降る撮影の待ち時間、『まだみんな、働いていますから


=2017/07/26付 西日本新聞朝刊=

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