東筑の「石田伝説」再び 夏の出場5度中3度は「エース石田」

西日本新聞

■対小倉定期戦

 「石田伝説」再び!? 福岡県内有数の伝統校、小倉と東筑が対戦する恒例の「第27回定期野球大会」が31日、北九州市民球場で行われ、小倉が7-6で競り勝った。東筑は2年生エースの石田旭昇が先の招待試合で強豪の日大三(東京)を完封するなど今夏のダークホース的存在として注目を集めているが、この日は6回途中4失点で降板。東筑は夏の甲子園に過去5度出場しており、そのうち3度はエースの姓が「石田」だった。野球部OBや学校関係者は「4代目エース石田」への期待を込めて、熱視線を送っている。なお、1991年から始まった定期戦の通算成績は13勝13敗1分けの五分となった。

■6回途中4失点

 両校の全校生徒が内野席を埋めた定期戦。白熱の1点差ゲームは小倉に軍配が上がった。その中で注目を集めたのが東筑のサイド右腕、石田だった。4回に2点を失い、5回は味方の守備の乱れもあって追加点を許した。結局6回途中4失点で降板。「下半身をうまく使えずコーナーに投げ分けることができなかった」。不本意な投球を悔しそうに振り返った。

 初めて背番号1をつけて臨んだ5月27日の招待試合で、今春の選抜大会にも出場した日大三を被安打3で完封。「打たれて元々なので」と思い切りぶつかり、プロ注目のスラッガー金成麗生(3年)を三振と遊飛に打ち取り、脚光を浴びた。

 「今年こそ」-。1996年以来遠ざかっている夏の甲子園出場へ期待が高まる理由は、この好投だけではない。72、78、96年の夏に出場したときの主戦はすべて「石田」だった。OBや学校関係者の中には「エースが石田のときには甲子園に行く」との「伝説」がささやかれており、学区内の中学の有望投手に「石田」という姓がいると聞くと、関係者は入学を心待ちにしていたという。

■知らずに入学…

 そんなことはつゆ知らずに入学した石田だが、2018年に創立120周年の節目を迎えるとあって、学校側もヒートアップしている。「名前のことはOBの方に聞いて、最初はプレッシャーだった。でも、背番号1をつけて、エースとして甲子園に行きたいと思うようになった」。今では自身も励みにしている。

 高校入学後は、同学年に速球派の右腕がいたため「球速ではかなわない」と上手から横手投げに転向した。ちなみに「2代目」の石田大介さんは東筑が甲子園初勝利を含む2勝を挙げた1978年夏のエースで右横手。「自分と同じ。縁を感じます」。さらに「3代目」は96年夏の甲子園で完封勝利を挙げた。福岡は選抜8強の福岡大大濠や4年連続の夏代表を狙う九州国際大付など私学強豪がひしめく激戦区。同姓の先輩の背中を追いかけ「戦国・福岡」を制する。 (前田泰子)

 ◆石田旭昇(いしだ・あきのり)2000年7月31日生まれの16歳。福岡県鞍手町出身。古月小2年から「鞍手ベアーズ」で軟式野球を始める。鞍手中では軟式野球部に所属し、小中を通じて投手。東筑高では1年秋からベンチ入りし、8強入りした今春の福岡大会は背番号11で出場。好きな投手は摂津正(福岡ソフトバンク)。173センチ、67キロ。右投げ右打ち。


▼石田泰隆(1996年夏にエースとして甲子園初戦で完封勝利、現西日本新聞運動部記者)「私も高校時代に『石田伝説』を耳にしましたが、まったく気にも留めていませんでした。今年の石田君も、きっとそうなんじゃないですか。最後に東筑が甲子園に出て以降、公立高校は夏に出場できていないので、後輩たちには、その壁を何とか突破してほしいですね」


■2年生河浦 投打で貢献 小倉

 夏2度の全国制覇を誇る小倉は2年生右腕の河浦が投打で勝利に貢献した。5回2死一、二塁から2番手で登板してピンチをしのぐと、6回の打席では「高校に入って初めてのホームラン」という左越え3ランを放った。8回には2死から5連打を浴びて5点差を追いつかれたが、何とか踏ん張り、その裏の勝ち越しにつなげた。「8回は点差が開いていたので気の緩みが出たかも…」と猛省。「夏までに真っすぐで勝負できるように力をつけたい」と目標を挙げた。

この記事は2017年06月01日付で、内容は当時のものです。

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