日田祇園、初の女性囃子 山鉾で演奏、300年の禁制に風穴

西日本新聞

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録された「日田祇園の曳山(ひきやま)行事」で、300年を超える歴史上初めて女性が山鉾(やまぼこ)に乗る。祇園祭本番(7月22、23日)を前に全山鉾9基が一堂に会する「集団顔見世」(同20日)への参加を保存団体が認めた。女人禁制の伝統に風穴をあけた女性グループは「エベレスト登頂より難しいと思っていたことが実現する」と喜んでいる。

 山鉾に乗るのは小3から50代までの女性12人でつくる「日田祇園囃子(ばやし)なでしこ会」。祇園囃子の音色に魅せられたメンバーが5年前に設立。週3回稽古を重ね、年10回ほど市内のイベントなどで演奏を披露してきたが、祇園祭への参加は認められていなかった。

 ただ、ユネスコ登録を機に祭りの幅広い発信を目指す日田祇園山鉾振興会(後藤稔夫会長)が今回初めて対応を協議。「全国には女性が参加する祭りもある」と容認の声の一方、「ヤマ(山鉾)に女性を乗せたことはない」と慎重意見もあったが、「女性参加は時代の流れ」として満場一致で決定した。後藤会長は「熱心に稽古する姿を知っている。外に出しても恥ずかしくない」と太鼓判を押す。

 参加するのは関連行事だが「集団顔見世」は観光客でにぎわう一大イベント。当日は1990年に完成した平成山鉾に乗って囃子を奏でる。山本友紀代表(42)は「参加を認めてくれた関係者の皆さんの気持ちに応え、祭りへの思いが伝わるいい演奏をしたい」と力を込めた。

この記事は2017年06月25日付で、内容は当時のものです。

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