県内野党も「共闘」にズレ 民進「支持離れ懸念」 共産「自民に勝てぬ」

西日本新聞

 28日の衆院解散を前に、県内各党は選挙戦の準備を加速させている。過去2回は自民党が1~4区すべてを独占。対抗策とされるのが「野党共闘」だが、共産などが前向きなのに対し、民進はかつて戦った相手と手を握ることには消極的。民進県連が「党本部の方針」を待つ間に、刻一刻と解散が迫る。一枚岩には程遠いのが現状だ。

 23日、長崎市の事務所で開かれた共産党県委員会の月例総会。山下満昭委員長は21日に党本部であった緊急会議の内容を伝えた。「各地域で実情に見合う共闘のあり方を考えてほしい、とのことだ」

 異論は出ず、他党と協議を始めることを確認。山下氏は取材に「各党がバラバラでは自民に勝てないのは事実だ」と語った。実際、昨年冬に全4区の候補擁立を表明したが、政策の部分合意など折り合える条件があれば取り下げを検討する。「一つの区に候補を出せればいい」。そんな思惑は他党にも伝わっていた。

 だが民進県連は翌24日になって、1区に西岡秀子氏(53)、2区に山口初実氏(69)の両新人擁立を決定。共闘に前向きな社民県連幹部は「民進が候補を立てないところに共産が立てば、容易にすみ分けできた。これで共闘の実現が難しくなったのでは」とみる。

 共産の呼び掛けに民進が消極的な理由は大きく二つあるとみられる。まず、主張の違いだ。例えば、共産が原発ゼロを決断してすぐに再稼働中止を求めるのに対し、民進は将来的な原発ゼロを訴えるなど温度差がある。民進県連には「主張が違うため、これまで選挙で戦ってきた相手と協力すると支持者が離れる恐れがある」(渡辺敏勝幹事長)との声が根強く、具体的な協議に入ろうにも「党本部からストップがかかった状態」という。

 もう一つは票読み。昨夏の参院選長崎選挙区に民進公認の「野党共同候補」として臨んだ西岡氏は、衆院1区に当たる長崎市内で自民候補を約2万票上回る10万2942票を獲得。共産が同市内で得た比例代表の票は約1万5千だった。西岡氏の得票から共産票を差し引いても、自民候補を上回ったことになり「共産に頼らなくても、単独で勝てる」。そんな声が民進内外から聞こえる。

 しかし、民進を支援する労組関係者は「がむしゃらに動いて勝つ、という切迫感に欠けている。党本部も早く方針を決めないと、地方は動きようがない」。協議の行方はまだ見えない。

=2017/09/27付 西日本新聞朝刊=

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