自民、共産、民進系 三つどもえの戦いか 対決構図ほぼ固まる 福岡9、10区

西日本新聞

 10日公示、22日投開票の衆院選。福岡9、10区は民進党系無所属の前職と元職が、希望の党入りを表明し、対決の構図がほぼ固まった。両区を「必勝区」と位置付け、民進との共闘を模索した共産党は、民進の希望への合流に猛反発。野党一本化は頓挫した。両区とも自民党と希望の対決に、共産が絡む三つどもえの戦いになる見通しだ。

 「護憲を望む人の願いに応えられるのは、10区では私しかいない」。10区の共産前職田村貴昭氏は1日、小倉北区であった事務所開きで力を込めた。共産と社民党は、11区で共産が候補を取り下げて社民候補に一本化し、10区は社民が田村氏を支援することで合意した。事務所開きには、社民門司総支部の幹部も姿を見せた。

 10区は2014年の前回衆院選で、自民の山本幸三氏が民主党元職(当時)の城井崇氏と共産新人を破り7選した。城井氏と共産の票を合わせると山本氏の票を上回ったことから、共産は今回、一本化に期待していた。だが、民進は希望への合流を決定。民共共闘は白紙になった。共産は「自公の補完勢力に身売りした」(田村氏)と批判した。

 一方の城井氏は9月30日夜、後援会幹部に希望から立候補する方針を報告。12年、14年と2回続けて山本氏に敗れただけに「土俵際の戦い。勝つために(希望を)選んだ」と強調した。共産が社民との協力を決めたことに、陣営幹部は「影響はあるだろうが、希望の党に入ることで風が吹くだろう。勝つチャンスは高くなった」と期待する。

 希望の動向に、迎え撃つ与党も警戒を強める。「民進で政権がとれないから、希望に入って政権がとれるのか。できるはずがない」。1日、小倉北区に来援した公明党の山口那津男代表は野党批判のボルテージを上げた。山本氏陣営の幹部は「投票率が上がれば希望に風が吹きかねない」と懸念。「奇策はない。われわれは支持基盤を固めるだけだ」と気を引き締めた。

 9区は、前回選挙区で当選した自民前職の三原朝彦氏に、いずれも比例復活した共産前職の真島省三氏、民進系前職の緒方林太郎氏が挑む構図となっている。

 希望から立候補を目指す緒方氏が「安倍政権に対峙(たいじ)するために、野党の大同団結が重要だ」と訴えるのに対し、真島氏も「野党と市民の共闘の代表として戦う」と「野党代表」の立場を強調する。三原氏は「私は私の基礎票から積み上げるだけ」と静観の構えだ。

=2017/10/02付 西日本新聞朝刊=

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