【対決の構図・'17衆院選ふくおか】5区 豪雨被災地、復興で論戦

西日本新聞

 立候補予定者の顔ぶれは2014年の前回選挙と同じだが、7月の九州豪雨で復旧復興が地域課題に急浮上。対決構図も変容し、各陣営の緊張感が高まる。

 「悲劇を繰り返さぬよう、原状復旧でなく(防災機能を高める)改良復旧を要請している」。自民前職の原田義昭(73)は10月1日、九州豪雨の被災地、朝倉市で被災者に訴えた。「みんな苦しい。何とか加勢してほしい」との声には「生活再建が一番大事。政府を挙げて取り組みたい」。与党の強みをアピールした。

 小選挙区制導入の1996年、旧神奈川2区から移った原田。2009年を除き、小選挙区で6勝を重ねた。支援者たちは「今回も“なぎ”の選挙」と楽観していた。

 その状況は希望の党の出現で一変した。陣営幹部は「保守票がどう動くか」と警戒を強める。原田は「自分たちの政策を有権者に説明することに尽きる。相手が誰でも変わらない」と努めて冷静に振る舞う。

 「新たなる党へ身を投じる決意をしました」。希望公認を目指す民進党系無所属の元職楠田大蔵(42)は9月30日、筑紫野市で買い物客らに訴えた。前日、希望に公認申請する意向を表明。「打倒安倍政権の大きなチャンスが来た」と力を込める。

 比例復活を含めて通算3期務めたが、ここ2回は比例復活もならず落選。原田とはこれが6回目の戦いになる。衆院が解散した同28日、楠田が真っ先に街頭に立ったのは朝倉市杷木地区。被災地の復旧、復興を政策の柱に据える。

 区割り変更で福岡市南区の一部が編入され、新しい有権者の取り込みも課題だ。「広い5区だが地域の声を聞き、国会に届ける」と各地で支持拡大を図る。

 「野党共闘をつぶした。民進の背信行為は許せない」。共産新人の田中陽二(61)は怒りの声を上げる。民進の希望合流で対立軸が大きく変わっただけに、安保法制廃止など政策の訴えに力を注ぐ。 (敬称略)

=2017/10/03付 西日本新聞朝刊=

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