したたかさ際立つ社民 2区前職「野党統一候補」に 党勢回復へ選挙区勝利に全力

西日本新聞

 解散前後から急激に政局が動いた今回の衆院選(10日公示、22日投開票)で、社民党県連合のしたたかさが際立っている。民進党が新党「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)に合流し、野党共闘の流れが白紙となった中、大分2区で立候補予定の社民前職(比例九州)の吉川元氏を「野党統一候補」とすることに成功。「社民の牙城」を守るため、小選挙区での勝利に総力戦で挑む。

 9月30日、臼杵市での吉川氏の事務所開き。社民県連合の久原和弘代表は「何もかも、とにかく吉川を小選挙区で勝たせる一点に集中したい。全勢力を寄せてもらいたい」と強調した。

 昨年の参院選で社民は県出身の吉田忠智党首が議席を失った。大分社民は確固たる地方議員の議席を持ち、国政選挙で勝利を重ねてきただけに、関係者の間には「そのうち党がなくなるのでは…」という危機感が強い。

 反転攻勢へ、吉川氏が小選挙区で勝利することが大きな意味を持つ。そのためには他野党の協力は必須だ。「1区は前職がいる民進、2区はうち、そして3区が共産」。昨年の参院選以来、民進と共産の仲介役として野党共闘の実現に汗をかきながら、衆院選ではそんなすみ分けを描いていた。

 その青写真が崩れたのが、民進の希望への合流だった。共産が「希望は自民の補完勢力」と対決姿勢を強め、1区と3区で希望と共産が競合することが必至に。それならば-。1区は希望公認として出馬する予定の前職の再選を目指す民進と、3区では共産と協力態勢を構築しつつある。

 民進県連は3日の幹事会で、足立信也代表(参院議員)が「2区は吉川さんの当選に向け努力、支援してほしい」と呼び掛けた。共産県委員会の林田澄孝委員長も「安倍1強の打倒に向け吉川さんを支援する」と力を込める。

 社民関係者は口々に言う。「どんなことがあっても吉川の勝利を全力で目指す姿勢に変わりはない」。社民県連合の全ての動きが、ぶれない視点に帰結する。

=2017/10/05付 西日本新聞朝刊=

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