3選挙区8人名乗り 衆院選公示 少数激戦スタート 県内でも「3極」争う

西日本新聞

 衆院選が公示された10日、県内では全3選挙区に計8人が立候補を届け出、12日間の選挙戦がスタートした。立候補者数は1996年に小選挙区制が導入されて以来最少。安倍晋三首相の政治を継続するか否かを最大の争点に、「自民、公明両党」「希望の党、日本維新の会」「共産、立憲民主、社民3党」の3極が争う。第一声で、自民候補は自公連立政権の実績をアピールし、野党候補は「安倍政治ストップ」を訴えた。憲法改正の是非、原発の在り方、消費税増税の賛否を主な争点に、論戦を繰り広げる。投開票は22日。

    ◇      ◇

■1区 希・共・自の構図に

 民進出身の希望前職吉良州司、共産新人の小手川恵、自民前職穴見陽一の3氏が争う。吉良氏と穴見氏は4度目の対決で、小手川氏は初の衆院選挑戦だ。

 「親の経済事情に関係なく、誰もが等しく教育を受ける権利を保障するべきだとずっと訴えてきたのはこの私だ」。吉良氏は大分市の商店街で第一声。安倍首相が消費税増税の使途の一つとして教育無償化を挙げていることを批判した。民主、民進と歩んできたのを踏まえ「われわれの政策を横取りしている」とボルテージを上げた。

 小手川氏も安倍政権批判を繰り広げた。JR大分駅北口で決意表明し、「『共謀罪』法、秘密保護法、安全保障関連法と次から次に強行成立させた。極め付きは、友達のために国の政治をゆがめる『もりかけ疑惑』だ」と攻撃。「共産党を躍進させてください。子ども、障害者、高齢者、地域の人の声を国に届ける仕事をする」と訴えた。

 穴見氏は同駅南口で出陣式。佐藤樹一郎大分市長や公明党県本部代表らが顔をそろえた。穴見氏は「安倍内閣への厳しい批判もいただいた。しかし、今日本は国難に直面している」と力を込め、「自民、公明の一人一人の議員は政権の縁の下の力持ちだ。昨日今日できた政党に、同じ仕事ができるのか」と声を張り上げた。

    ◇      ◇

■2区 被災地復興が争点

 県レベルで民進、共産、社民の野党共闘で挑む社民前職吉川元氏、政治団体「幸福実現党」新人の上田敦子氏、12選を目指す自民前職衛藤征士郎氏の争い。

 地元臼杵市で第一声を上げた吉川氏は九州豪雨、台風18号の被災に触れ「まずボランティアに参加してほしい」。続いて「安倍総理は憲法改正を公言し、大災害や有事の際に国会議員任期を延長することが必要だと言う。だったらなぜ今解散なのか。言っていることとやっていることが違う」と批判。吉田忠智社民党首も応援に立った。

 上田氏は臼杵市の事務所で出陣式。ビデオ上映に続いて、「どの党の政策を見ても、子どもたち、この国の未来がどうなるか分からない」と主張した。さらに「一条の光が、幸福実現党の政策です。消費税を減税し、景気回復し、経済成長をさせれば未来はよみがえる。しがらみがない私たちだから、あえて言える政策です」と説いた。

 衛藤氏は、本部事務所のある佐伯市で第一声。防災服姿で臨んだ衛藤氏は「自民、公明の安定した連立政権が私たちの古里を、国を守ってきた」とアピール。「市町村の皆さんの熱い思いを国政に反映させる。政権与党として、しっかりした政治を継続する」と呼び掛けた。この日は、佐伯を含め、2区内計8カ所で出陣式を開いた。

    ◇      ◇

■3区 注目“因縁の対決”

 公示直前まで構図が固まらなかったが、最終的に8選を目指す自民前職の岩屋毅と立憲民主元職の横光克彦2氏が激突する一騎打ちとなった。2003年に現在の区割りになってから4度しのぎを削ってきたライバル。12年衆院選で岩屋氏に敗れたのを機に1度は政界引退を表明した横光氏は、「ストップ安倍政権」を前面に打ち出して政界復帰を目指す。民進、共産、社民、連合大分というリベラル勢力が横光支援で結集。「因縁の対決」と相まって、全国注目の選挙区となっている。

 岩屋氏は、地元別府市のJR別府駅前で出陣式。「衆院選は政権政党を選ぶ選挙だ。国政全般の政策立案能力、実行力が問われる。今の野党に日本を任せる訳にはいかない」と与党の実績をアピール。「北朝鮮への圧力と対話、人口減少に対応した働き方改革、教育費の負担軽減、観光立国へ向けた政策などに取り組む」と声を張り上げた。

 横光氏は、故郷宇佐市の広場で第一声を上げた。出馬の正式表明が公示3日前だったことについて「こんな形で選挙戦を始めるとは思っていなかった。この数年、国会、政権の姿を見るにつけ怒りとともに暮らしてきた」と強調し、「保守の勢い、勢力が拡大していくのが今の日本の姿だ」として、リベラルの代表として戦う覚悟を訴えた。

=2017/10/11付 西日本新聞朝刊=

PR

政治 アクセスランキング

PR

注目のテーマ