「日本は財政破綻する」は虚偽のプロパガンダ!?グローバリズムとの関係とは?

西日本新聞

 もし、あなたに「800万円以上の借金がありますよ」と言われたら、どうするだろう。実際、ほとんどの人がこの借金を意識せずに暮らしている。すでに日本という国の借金は1000兆円を超えた。これを国民一人当たりに換算すると、800万円超となるのである。国民一人当たりであるから、家族4人なら3200万円を超える。いざ財政破綻したとなったら、銀行口座は押さえられ、預金を自由に引き出せなくなってしまう。それは少し前にギリシアで現実に起こったことだ。

 多少とも政治経済に関心のある人ならば、「財政健全化のためには、増税もやむなし」として、選挙でそのような政策を掲げる候補に投票しているかもしれない。

 ところが、この「国の借金1000兆円」は財務省による「虚偽のプロパガンダ」だという。たしかに、日本政府のBS(バランスシート)を見ると負債の部は1000兆円を超えているが、政府資産672兆円のことはまったく触れられていない。さらに日本国債の4割超は日本銀行の所有となっており、これを「政府の子会社」と考えれば、お金の貸し借り、利払いは相殺されてしまう。それなのに、財務省は国民の不安を煽ることで、消費税の増税や社会保障の削減など自分たちの望む方向に国を動かそうとしている。これらは国民が豊かになることができない「亡国の政策」だというのが本書の著者の主張だ。

 もっとも、緊縮財政路線に反対する論客は以前から存在する。本書で注目すべきは、2017年の社会状況まで取り込んだ最新の情報をもとに、グローバリズムとの関連から「亡国の政策」を論じている点だ。グローバリズムにもとづく政策である規制緩和や自由貿易と緊縮財政は「政府を小さくする」という方向性において、根っこが同じなのである。

 つい最近、世界を驚かせたトランプ大統領の誕生もグローバリズムを通してみると、「ごく当たり前の結論」となると著者は述べている。あるいは、「グローバル化を進め、国内の秩序や安定を破壊する政権ほど『愛国心』を強調してきた」として、著者は世界各国の首脳や小泉純一郎、安倍晋三といった人たちを俎上にあげている。また、その裏で、政治家たちを洗脳し、コントロールしているのが、日本の場合は財務省だと主張する。

 「政治家が官僚に対抗し得る知見を持つためには、まずは『日本国民』が正しい情報を持つ必要がある」

 と著者は語っている。本書を手にとってご自身の目で確かめてみて欲しい。


出版社:小学館
書名:財務省が日本を滅ぼす
著者名:三橋貴明
定価(税込):1,512円
税別価格:1,400円
リンク先:https://www.shogakukan.co.jp/books/09388579

西日本新聞 読書案内編集部

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