うきは市の野外円形劇場92年経て初公演 「守って生かす」施設に

西日本新聞 筑後版

 うきは市浮羽町山北の「道の駅うきは」敷地内によみがえったギリシャ式の野外円形劇場が21日、地元関係者に披露された。山春小の5年生18人による歌とダンスの後、大正時代に劇場建設を提案した地元の農民劇団「嫩葉会(わかばかい)」を紹介する市民劇が上演され、舞台をぐるりと囲んだ観客約150人の喝采を浴びた。

 劇場を復元したうきは市の高木典雄市長は冒頭、嫩葉会の主宰者安元知之(ともゆき)(1890~1927)について「演劇に詳しい人で安元の名を知らない人はいないが、残念ながら地元では風化していた。その業績を次の世代に継承したい」と整備の意義を強調。その上で「劇場は貴重な文化財。地域の人たちと『守って生かす』取り組みを進めたい」と述べた。

 1925年に完成した劇場だったが、安元の死によって一度も演劇が上演されることはなかった。この日、完成から92年を経て「オープニング公演」の舞台を務めたのは、うきは市民大学で演劇を学ぶメンバーら6人。嫩葉会の歩みを歌と踊りで振り返り、フランスの国歌「ラマルセイエーズ」の曲に乗せた「嫩葉会の歌」を声高に歌い上げた。

 出演した横尾彩奈さん(26)=同市浮羽町浮羽=は「安元先生や嫩葉会メンバーに代わって自分が当時の思いをかなえられたとしたらうれしい」と感慨深げだった。

=2017/12/22付 西日本新聞朝刊=

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ