直木賞作家の葉室麟さん死去、ファンから惜しむ声 図書館に追悼コーナーも

西日本新聞 筑後版

 久留米市在住で2012年に直木賞を受賞した歴史時代小説家の葉室麟さん(66)が23日、死去した。一夜明けた24日、筑後地区の図書館では急きょ、追悼コーナーが設けられた。ファンやゆかりの人たちからは悼む声が相次ぎ、早すぎる死を惜しんだ。

 筑後市立図書館(同市山ノ井)はこの日、所蔵する約80冊の葉室作品のうち、約20冊をカウンターそばの棚に集め、追悼コーナーを設置。同館によると、開館直後から利用者が足を止めて貸し出しが相次いだため、別の棚から文庫本を追加して対応したという。

 葉室さんのファンは、男女を問わず年配の人が多いという。追悼コーナーで本を手に取った高齢男性は「ほとんどの作品を読んでいる。もう新刊が出ないのは寂しいですね」と話していた。司書の原田幸恵さん(39)は「文壇デビューが50代と遅い中、意欲的に作品を発表し続けた生きざまにひかれる人も多い。まだ若いのに残念」と語った。久留米市立図書館も近く追悼コーナーを設ける。

 葉室さんは初代柳川藩主、立花宗茂(1567~1642)を描いた小説「無双の花」も残している。立花家の資料を管理する柳川市の立花家史料館の植野かおり館長(56)は3回にわたって対談した葉室さんの死に「急な訃報に驚いているし、ショックだ」と声を落とした。

 思い出深いのは、市などとNHK大河ドラマ招致に取り組む前だった直木賞の受賞パーティー。葉室さんは植野館長を壇上に招き上げ「これから宗茂と妻の〓(ぎん)千代がブームになる」と熱く話したという。

※〓は「もんがまえ」に「言」

=2017/12/25付 西日本新聞朝刊=

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