「わが家が一番」2年ぶりの正月 地震被災 南阿蘇の高瀬夫婦

西日本新聞

 「ようやくいつも通りかな」。昨年4月の熊本地震で被災し、今年10月末に長期避難世帯の認定が解除された熊本県南阿蘇村立野地区では、地震後初めて自宅で正月を迎える人たちがいる。JRと南阿蘇鉄道の立野駅前で「ニコニコ饅頭(まんじゅう)」を営む高瀬忠幸さん(80)と妻清子さん(77)は、子ども3人の夫婦と孫5人が集まって、わが家でのんびり過ごせそう。まんじゅうを作る顔がほころぶ。

 元日は家族で墓に参り、集合写真を撮るのが恒例行事。みなし仮設のアパートに集まった今年は「狭くてぎゅうぎゅうやった」と清子さんは振り返る。

 創業110年の老舗。昨年春、4代目を継いだ三男大輔さん(45)の家族が隣町から戻り同居する予定だったが、地震で地区の居住は制限された。

 店は地震の翌月に再開したが、夫婦が自宅に戻れたのは11月1日。まだ地区の人影はまばら。新年から南阿蘇鉄道の全線復旧工事が始まるのが希望の光だ。「列車が来る頃には息子も戻ってくる。来年もまだ頑張らなんな」

=2017/12/30付 西日本新聞朝刊=

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