龍馬癒やした湯復活 水俣の旅館リニューアル「幕末気分に浸って」

西日本新聞

 温泉を好んだ坂本龍馬が幕末に泊まったと伝わる熊本県水俣市の元旅館が、明治、大正期の趣を生かした宿にリニューアルオープンした。140年前の西南戦争では明治政府軍も入浴したとされる露天風呂と同じ源泉の浴場は、レトロ感あふれるひのき風呂に改装。来年はNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」も放送されるだけに、地元関係者は「歴史に浸り、ゆったりと過ごして」と呼び掛けている。

 リニューアルしたのは、中世から湯治場として知られた水俣市の湯の鶴温泉にある「TOJIYA」。約165年前に創業し、数年前から浴場のみ営業していた施設を同県阿蘇市の観光施設運営会社が借り受けた。建物は土壁を多用し、古い木材をあえて見えるように配置。浴場はスギやヒノキの板張りにし、当時の雰囲気を演出した。

 地元の郷土史研究会によると、龍馬は1862年、西郷隆盛に会うため薩摩藩を目指したが、関所で数日間足止めされ湯の鶴温泉を利用したとされる。西南戦争では近くの山間部で約1カ月間の激戦があり、政府軍の従軍日記や絵図に部隊が入浴した記録があるという。

 オーナーの井手和也さん(40)は「歴史好きの若い人にも利用してもらいたい」。内装工事に携わった松本博幸さん(68)は「幕末、維新期の気分を味わって」と話している。

=2017/12/31付 西日本新聞朝刊=

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