習氏権威付けへ改憲か 思想を明記? 国家主席任期延長? 1月、2中総会 長期政権へ地ならし

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】中国共産党は来年1月、第19期中央委員会第2回総会(2中総会)を開き、憲法改正を議論する。新たな汚職取り締まり機関「国家監察委員会」の位置付けを憲法に明記する見通しだが、習近平党総書記(国家主席)の指導理念を憲法に書き加えるのではないかとの見方が浮上。習氏の長期政権を可能にするため、憲法で「2期まで」と定められた国家主席の任期を見直す可能性も取り沙汰される。

 国営通信新華社によると、来年1月の2中総会開催は共産党の政治局会議で決定された。憲法改正は来年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)の議題になるとみられる。

 習氏が唱える指導理念「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」は10月の第19回党大会で、党の最高規則である党規約の行動指針に明記された。同じように党規約に書かれた「毛沢東思想」「〓小平理論」、江沢民元総書記の「三つの代表」思想は憲法の序文に明記されており、習氏の「思想」が憲法に書き込まれれば、権威付けがさらに鮮明になる。

 国家主席の任期は1期5年で、憲法は「連続2期を超えて就任できない」と定めている。規定に従えば2013年3月に国家主席に就任した習氏の任期は23年3月までとなる。ただ、習氏は今年10月にスタートした2期目の指導部に後継の最高指導者候補を入れておらず、3期目を視野に入れているのではないかとの見方が強まっている。

 香港紙の明報は「憲法には党総書記の任期について規定がない。バランスを保つため憲法改正時に、国家主席の任期規定が削除される可能性も否定できない」と指摘。一部の欧米メディアも任期見直しに触れ「習氏が長期政権に向けて地ならしをしている」と推測している。

 「反腐敗運動」の旗の下、規律違反の疑いで次々と政敵を摘発してきた習氏に対し、共産党内では根強い反発があるとされる。中国の雑誌関係者は「習氏は22年の第20回党大会でも引き続き、権力を握り続けようとするだろう。そうしないと自分の身が危険にさらされるから」と解説した。

※〓は「登」に「おおざと」

=2017/12/31付 西日本新聞朝刊=

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