不要不急の投稿が9割超 九州豪雨時の救助要請ツイッター 被災者の「SOS」埋没

西日本新聞

 昨年7月の九州豪雨で「救助要請」のタイトルがついたツイッター投稿があふれたが、被災者からの救助要請は約3%にとどまることが東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授の調査で分かった。9割超は投稿方法の紹介や注意点など「不要不急の投稿」が占めていた。佐藤准教授は「真にSOSを発しているツイッターを埋没させないよう、投稿しないというマナーの向上が求められる」としている。

 豪雨発生の7月5日未明から同7日午後3時までに、ツイッターで検索キーワードに当たる「ハッシュタグ(#)」に「救助」を付け加えた1058件の内容を読み込み、ソーシャルメディア(SNS)が災害時に有用かどうかを調べた。

 調査結果によると、被災地から発信されたとみられる救助要請は30件(2・8%)。これらのリツイート(転載)51件は被災地外からで、合計すると救助要請関連は全体の7・7%だった。その他は救助要請の投稿方法の紹介やニュース画像を貼り付けた投稿が目立ち、このうち「#救助」の投稿をする際の注意点を紹介した報道機関による投稿のリツイートが470件(44・4%)に上った。

 「#救助」は2011年3月の東日本大震災後、救助要請を意味する情報発信として認識が広がりつつある。東日本大震災や16年の熊本地震当時に比べると、九州豪雨で被災者が救助を求めた投稿の内容は被災場所や状況などの情報が具体的に書き込まれていたという。

 昨年12月20日に東京であった日本学術会議公開シンポジウムで、佐藤准教授は「ツイッターは不特定多数に向けた情報発信。そもそも救助要請に不向きではないか」と指摘。災害時は通信規制がかかる場合があるが、警察や消防への緊急通報は規制対象外なので「まずは110番や119番へ通報すべきだ」と話した。

=2018/01/11付 西日本新聞朝刊=

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