くまモン海外解禁に波モン 熊本地場企業が反発 輸出グッズ相次ぎキャンセル

西日本新聞

 熊本県が今月4日、県のPRキャラクター「くまモン」のイラストを用いた商品の製造・販売を海外の企業にも認めると発表したことに県内企業が反発している。従来、くまモングッズの製造販売は県内に本社か製造拠点がある企業のみに認められていたため、地場企業が輸出に乗り出すなど海外での市場開拓に努めてきたが、今回の方針転換で海外の小売店から取引中止の連絡を受けた企業も。県が15日に開いた説明会では批判の声が相次いだ。

 説明会には県内に本社や製造拠点がある48社が参加。「寝耳に水。まず県内企業に相談すべきだった」と口々に訴えた。2014年から海外で関連商品を販売している会社の社長は「最初の1年半は利益が出ず赤字。やっと利益が出始めたのに」と嘆いた。

 県は、海外企業にもイラスト利用を認める一方で、利用料を徴収して商標管理や不正利用対策に充てる方針。今後、県内企業からも海外販売に限って利用料を取る。説明会で県くまモングループの磯田淳課長は「市場も広がる上、ブランド価値を守ることにもつながる。県内企業にとっても必要不可欠な取り組みになる」と理解を求めた。

 県側は利用料減免など地場優遇の方針も示したが、製造拠点が海外にある企業は対象外となる。中国で文具などを製造販売している熊本市の企業の担当者は「売り上げは海外が半分を占めるが、既に海外からキャンセルが相次いでおり、約600万円の損失」と明かす。地場関連企業の中国や台湾など海外でのくまモン関連商品の売り上げは年間約8億円に上るだけに、地場経済への悪影響を懸念していた。

=2018/01/16付 西日本新聞朝刊=

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