北朝鮮、五輪中に楽団派遣 韓国合意 次官級協議17日開催

西日本新聞

 【ソウル曽山茂志】韓国と北朝鮮は15日、軍事境界線にある板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で、平昌冬季五輪への北朝鮮芸術団派遣に関する局長級の実務協議を行った。韓国統一省によると、北朝鮮が過去最大規模の140人以上で構成する芸術団「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」を五輪期間中に派遣し、首都ソウルとスケート競技会場のある北東部江稜(カンヌン)で公演することで合意。北朝鮮代表団全体の派遣問題を議題にする次官級の実務協議を17日に板門店で開くことでも合意した。

 聯合ニュースによると、北朝鮮当局が派遣する芸術団体の韓国公演は2002年8月以来、約15年半ぶり。韓国統一省は「北朝鮮の芸術団公演が南北関係の改善と文化的同質性の回復に寄与できるよう最善を尽くす」との談話を発表した。

 南北協議の韓国政府首席代表は15日、芸術団は女性音楽グループ「牡丹峰(モランボン)楽団」のヒョン・ソンウォル団長が率いるとの認識を示した。同楽団は、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の指示で設立され、音楽を通じた政治宣伝の中核を担っているとされている。

 韓国政府によると、管弦楽団はオーケストラ演奏に加え、歌やダンスも披露する見通し。牡丹峰楽団メンバーが含まれるとみられるが、北朝鮮側は「統一を願う雰囲気に合わせ、公演は南北でよく知られる民謡や世界的な名曲などで構成する」と説明したという。

 一方、朝鮮中央通信など北朝鮮メディアは14日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が10日の年頭記者会見で、2年ぶりの南北協議の実現に関してトランプ米大統領の功績が大きいと述べたことについて、「和解局面に冷や水を浴びせる妄言」と批判。「五輪に参加する代表団の列車やバスがまだ平壌にあることを忘れてはならない」と主張し、南北の主導権争いに敏感な様子もうかがわせた。

=2018/01/16付 西日本新聞朝刊=

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