新電力会社設立を検討 佐世保市 県境越え連携、参入へ

西日本新聞

 電力小売り自由化で自治体の電気事業参入が進む中、佐世保市は県境を越えた周辺市町と連携し、2019年4月の発足を目指す「連携中枢都市圏」をにらみ、広域での新電力会社(PPS)設立を検討している。市は既に会社設立に向けた動きを進めており、今後、中枢都市圏からどの程度の賛同が得られるかが課題となる。

 広域化で行政サービスの向上を目指す中枢都市圏の協議には中核市の佐世保市をはじめ県北と佐賀県西部の14市町が参加している。佐世保市はPPS設立で自然エネルギーなどで生み出した電力の小売りを圏域内で行い、エネルギーの地産地消や他の行政サービスとの相乗効果などを期待。市によると、これまで2県の11市町がPPS設立に向けた協議に参加しており、中枢都市圏での設立参入は前例がないという。

 中枢都市圏での協議を促進しようと、市は9日、先進的に取り組む福岡県みやま市の電力会社「みやまスマートエネルギー」の磯部達社長らを招いて講演会を開いた。同社は同市が55%出資し設立。市内の大規模太陽光発電所(メガソーラー)などで発電した電力を買い取り、公共施設や家庭向けに販売している。

 磯部社長は、売電契約を結んだ家庭に配布したタブレット端末を活用し、電気の利用状況から高齢者の見守りを行ったり、地域の行事や防災情報を配信したりしている事例を紹介。収益をコミュニティー施設の運営に充てるなど「電力料金の低減やエネルギーの地産地消だけでなく、収益を地域の課題解決に活用できる」と利点を訴えた。

 佐世保市はPPS設立に向け、同社などにコンサルティング業務を委託。今後、各市町の電力利用状況の分析や収益の活用方法の検討などを進める。

=2018/01/16付 西日本新聞朝刊=

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