北海道警の粋な計らいだ…

西日本新聞

 北海道警の粋な計らいだ。踏切事故で、大学入試センター試験に向かう受験生が乗った列車が立ち往生。道警は受験生4人をパトカーで試験会場まで送り届けた

▼受験競争が厳しい韓国では、遅刻しそうな受験生を白バイやパトカーが送る光景が珍しくない。日本では過去にパトカーが受験生を送った例はないそうだ

▼理よりも情が優先する隣国と、公平公正や規則を重んじる当方とでは国情の違いもあろう。そもそも、日本の役所は例外を嫌う。通常なら「前例がない」と腰を引きそうなところだが、受験生の身になった道警の機転に拍手したい。おかげで4人は試験を受けられた

▼雪の影響で試験開始に間に合わないケースも各地で。これは毎年のこと。雪国の子どもたちは、会場にたどり着くまでに、もう一つの試練を乗り越えねばならない。これこそ不公平ではないか。小欄でも、この時季の入試は見直せないか、と前に書いた

▼そもそも、気候厳しく、風邪もはやる季節になぜ入試なのか。日本の学校は4月入学だから仕方ないといわれようが、明治の初め、帝国大学や旧制高校など高等教育は9月入学が普通だった

▼1886年に政府が会計年度の開始を4月とし、小学校の4月入学を促した。そこから4月入学が広まったという。役所の都合ならば、学生の身になって変えることもできるはず。世界の主流は9月入学だ。留学するにもその方が良い。


=2018/01/16付 西日本新聞朝刊=

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