GHQ指令綴が木風小で発見 教育の民主化 学校現場まで徹底

西日本新聞

 終戦直後の学校教育について連合国軍総司令部(GHQ)が指南した史料など8点が、佐世保市木風町の木風小(佐藤正実校長)で見つかった。中でも末端の学校現場まで軍事思想教育を排除した「占領軍指令綴(つづり)」は、専門家によると民主化教育に転換する過程を記した貴重な記録という。

 和紙で書かれた「占領軍指令綴」は戦中や終戦直後の教職員の「辞令綴」や給与体系が分かる「内申書綴」とともに同小の校長室で長年保管されていた。1946(昭和21)年2月から9月までGHQの名義で県や市を通じて同小に送られた書類で計127ページに及ぶ。

 指令綴では、公職追放に関する通知文書や教科書の削除箇所の指示書など占領政策が記載。校庭で使われていた回転する鉄製の遊具(フープ)の撤去の指示も記されている。平衡感覚を養える特徴があるため、戦闘機隊員を養成する軍事思想をほうふつさせるものとして禁止したとみられる。

 民主化を主導する一方で、46年4月の天長節(天皇誕生日)については「天皇ヲ神格化シ奉ルガ如キコト無キ様特ニ留意」とただし書きをしながらも君が代の合唱など学校での祝賀式の挙行を許していた。「初代天皇」の神武天皇が即位したとされる日の紀元節を認める書状もあった。

 史料を調べた市教育委員会文化財担当の川内野篤主査は「末端の教育現場まで民主化を徹底している当時の様子がよく分かる貴重な史料」と話している。

=2018/01/17付 西日本新聞朝刊=

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