西郷や龍馬、シラス像に 「150年」PR 地元作家制作 現在6体、斉彬など追加も

西日本新聞

 九州最大級の武家屋敷群がある鹿児島県出水市の出水麓地区で明治維新150年にちなんだ観光イベントが始まった。屋敷群のあちこちに西郷隆盛や坂本龍馬ら維新の偉人をかたどったシラス(火山灰)製の砂像を展示。「シラス像パーク」と銘打った年末までの1年間限定のイベントで、像を訪ねながら往時の風情が残る街並みを散策できる。

 薩摩藩が江戸時代初期に整備した出水麓武家屋敷群は肥後国(現在の熊本県)との境に位置する防衛拠点。参勤交代時に西郷が滞在したり、龍馬が周辺の関所で薩摩への入国を拒否されたりしたなどの逸話が残る。今も石垣や約50戸の武家屋敷が残り、1995年には国の重要伝統的建造物保存地区に指定されている。

 昨年4月、地元の造形作家の吉野弘一さん(63)が屋敷群内の中井勝郎美術館の庭に西郷のシラス像を制作。すると、県外客も見物に訪れるほど評判に。そこで明治維新150年に向けた観光の目玉として市観光協会などでつくる実行委員会が一帯にシラス像を設け、PRすることにした。

 屋敷群のほぼ中央にある出水麓歴史館に新たな西郷像を作ったほか、周辺の武家屋敷などに龍馬とおりょう、大久保利通、小松帯刀ら計6体を配置。今後は、放送が始まったNHK大河ドラマ「西郷どん」のストーリーの進展などを見ながら島津斉彬や五代友厚、篤姫らを追加するという。

 シラスのもろさに加え、カラスやアナグマに崩されるなど修復を繰り返したという吉野さんは「シラスは鹿児島をイメージする良い材料。何とか形にできた。幕末から明治のそのままの風情を残す出水麓で、像を見ながら150年前の激動の日本を再認識してもらいたい」と語る。市内の飲食店や観光施設などで使えるクーポン付きのガイドブック(200円)も同歴史館などで販売中。問い合わせは市シティセールス課=0996(63)2111。

=2018/01/17付 西日本新聞朝刊=

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