トランプ大統領就任1年 米政府一部閉鎖に 予算失効、つなぎ案採決できず

西日本新聞

 【ワシントン田中伸幸】米連邦政府の予算が20日午前0時に失効した。米議会はつなぎ予算案の採決を目指して19日深夜まで協議を続けたが、上院が採決に入るための動議を否決した。予算失効に伴い、政府機関の一部が20日から閉鎖された。政府閉鎖は2013年10月以来。政権与党が上下両院の過半数を占める状態での閉鎖は異例。20日が就任1年の節目となるトランプ大統領にとって、混乱続きの政権運営を象徴する不名誉な事態となった。

 予算案審議の混乱は移民政策を巡る対立が主な原因。野党民主党は幼少期に親に連れられて不法入国した若者らに対する救済策などを要求してトランプ氏や与党共和党と協議したが、トランプ氏が議論中にアフリカ諸国などを侮辱する発言をしたとされる問題も絡み、対立が激化。民主党は対抗措置として予算案審議での協力を拒んだ。

 トランプ氏は19日、民主党上院トップのシューマー院内総務と会談するなど調整を図ったが失敗。一夜明けた20日朝、ツイッターで「民主党は防衛や治安より不法移民の問題に過度に関心を払い、政府閉鎖を決めた」と非難した。

 上院の予算案審議では採決に入るための動議を60人以上の賛成で可決するルールがある。共和党の議席は51で、民主党の協力が不可欠だ。両党は20日も協議を続ける見通しだが、事態打開のめどは立っていない。

 米メディアによると、政府機関のうち軍関連など大半は20日以降も業務を続けるが、首都ワシントンのスミソニアン博物館などが閉鎖となる見通し。トランプ氏が月末に予定していた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への出席が見送られる可能性もある。

 政府閉鎖で、トランプ氏の政権運営が改めて問われる一方、与野党にも批判が集まる。CNNテレビの世論調査によると、今回の事態の責任は民主党にあるとの回答が31%、共和党は26%で、トランプ氏の21%を上回った。

=2018/01/21付 西日本新聞朝刊=

PR

国際 アクセスランキング

PR

注目のテーマ